老後資金構築、または自身の人生水準を高めるためにも、ある程度の貯金額になってくると「資産運用の必要性」には全ての人が気づくでしょう。
例えば、1000万円程度の貯金を超え始めると、資産の増え方の遅さに苛立ちを覚えるはずです。
実際に、1000万円程度の資産を築いた人から資産運用を本格的に始める人が私の周りではとても多いです。
筆者は投資経験10年以上ですが、個別株投資、投資信託、外国株等様々な選択肢を検討してきました。
個別株投資は個々人の知識や経験、更にはリスク許容度に応じて銘柄選択手法や投資手法も変わるので今回は取り上げません。
個別株は大きなリターンを挙げている方はごく一部で、多くは大きな含み損を抱えたまま塩漬けして退場するという事例が筆者の周りでも非常に多くなっています。
投資を本業として確立したいという覚悟がない限りは、基本的にはプロに任せて資産を構築するのが合理的な選択肢となります。
今回は証券アナリストを取得している筆者の観点から長期的な資産形成に適したファンドを網羅的に紹介していくという観点で記載しています。
一般的にファンドといえば投資信託を想像される方が多いと思いますしかし、運用できる資産が多くなってくるとヘッジファンドなど投資が可能となる運用先も増えてきます。
ヘッジファンドは欧米の富裕層や機関投資家にも愛好されている選択肢で、すでに資産数千万円以上築いている方々は活用しない手はないと考えています。
今回はヘッジファンドや投資信託を含めてどのように投資先を選定すべきかといった点を運用暦が長く30代で1億円を形成した筆者の知見を基に記載していきます。
自分の育ててきた資産を長年の実績に裏打ちされた手腕を持つプロの投資家によって、安全に且つ着実に複利を生かして資産を増やしていきたいものです。
さて、本題に戻って筆者個人が選んだ、おすすめの運用先となるファンドを紹介していきます。
ランキングにしていますが大きな選定基準としては以下の通りです。
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⑴ 長年の実績があり信頼ができる(ファンドマネジャーなどの経歴に一点の曇りもない)
実際に運用しているファンドマネジャーや、在籍社員の経歴が超優良であるかは非常に重要です。
世界中の一流ヘッジファンドのメンバーを確認すればわかることですが、成果を出しているファンドには一流のファンドマネジャー、社員が集結していきます。
これは筆者が非常に注意して見ている点であり、誠実な会社運営がなされているかどうかもここで決まったりします。
⑵ ハイリスク・ハイリターンな投資手法ではない(複利を最大限に活用する運用を重視)
ハイリスク・ハイリターンを謳うようなファンドは問答無用でファンド選定先リストから筆者は外しています。それは投資ではなく投機であり、資産を増やすには圧倒的に向かない手法だからです。
そもそも資産を大きく伸ばすには、安定リターン(複利)で長年運用する以外にありません。
投機で1年で爆発的に資産を増やすことができる場合もあります。しかし、それは非常に勝率の悪いギャンブルです。
例えば1株3ドルといったゴミ株に資金を大量に投じて一瞬で2倍にするなどです(0になる確率も同等)。
再現性はなく、それ以上の資産増加も見込めません。
ギャンブル如きで大事な資金を溶かしてしまっては、もう浮上できません。
理想的な資産運用とはとにかくマイナスを避け、プラスを毎年積み上げるに尽きます。
世界一のヘッジファンド、ブリッジ・ウォーター(レイ・ダリオ氏のファンド)がなぜあそこまで尊敬されるのか?
安定複利運用でのみ、遠くまで行けるのです。
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日本には投資信託の他に、以下のヘッジファンドなどが存在します。
色々と調査した上で、上記の基準を満たしつつ、信頼できる投資先を選んでいます。それでは紹介していきます。
1位:BMキャピタル
総合 95点 |
日本のヘッジファンドの先駆けとして運用開始から約10年の歴史をもつ老舗ヘッジファンド。 株式市場が軟調な時も下落を免れ安定した成績を出し続けていることで投資家からの信頼も厚い。 |
運用実績 92点 |
派手な成績ではなく着実に堅実な年率10%以上の成績を叩き出し続けている。 複利の効果を味方につけて長期的に資産を増幅させるという観点で最適な水準となっている。 |
下落耐性 100点 |
特筆すべきは下落耐性の高さ。運用開始後、幾度となく訪れた株価暴落局面を無傷で乗り切っている。直近ではコロナショックでTOPIXが30%下落する局面もプラスで乗り切り確固たる下落耐性の強さを再び示した。2022年の下落相場もプラスで乗り切り絶対的な安定性を誇っている。 |
運用手法 90点 |
ウォーレン・バフェットの師匠であるベンジャミン・グレアムが開発した70年以上も実績のある本格的なバリュー株投資を実践している。流行りにのる博打ではない、堅実な運用手法が安定しており尚且つ下落耐性が高い成績を裏付けている、更にアクティビスト(=物言う株主)としても活躍しており日本の資本市場の改善に資する社会性のある投資を実行している。 |
ファンド マネジャー 95点 |
ファンドマネージャーは東京大学の理系出身エリート。学生時代はリーマンショックでもプラスの成績をだし東大内で話題を呼んでいた。卒業後は英国系一流投資銀行での経験を経て独立している。現在はアクティビスト投資の結果として投資している企業の社外取締役にも就任している。また、ファンドの構成員も東京大学、京都大学出身且つ財務省、投資銀行、総合商社で経験を積んだエリートで構成されている。 |
まずは、個人的第一位は国内ではすでに老舗と言えるヘッジファンドである「BMキャピタル」。
運用開始から約10年が経過している日本のヘッジファンドの先駆けです。
たしかな実績を積み上げてきたファンドと私は認識しています(実際に私自身も運用も任せています)。
運用実績として、公式ページにある通り、過去にマイナスになった年0回、平均年間利回り10%以上、直近4年間で資産価値2倍以上。
筆者は割とBMキャピタルの黎明期からファンドマネジャーに信頼を置き、資産を預け入れしていました。
ちなみに一度資金需要あり引き出したこともあり、今は出戻りでまた運用を任せています。
筆者が投資してからも以下のように幾度となく訪れる下落相場を無傷で乗り切ってくれています。マイナス運用となった年はなく、その複利インパクトは凄まじいものがあります。
直近2021年末から2022年の調整局面もプラスのリターンをだしています。
代表的なものは以下があります。
2015年:チャイナショック
2016年:BREXIT
2018年:世界同時株安でTOPIXが▲17.9%と大きく下落する局面
2020年:コロナショック
2021年末〜2022年:米国株を震源地とした大幅調整
長年投資家の資産を守りながら運用で結果を出してきています。
しっかりと運用してきた歴史がBMキャピタルと他ファンドとの大きな違いであり、最大の強みであるように思います。
実績については、投資手法、ファンドマネジャーの経歴、ファンド設立の背景など、じっくりと面談で聞いてみることをお勧めします。
ちなみに担当者の経歴も聞いてみることをおすすめします。
東大京大卒で一流の金融機関で研鑽を積んだ、エリート街道を走ってきた方がとても多いのがBMキャピタルの特徴でもあります。
国からも紺綬褒章を受けている方で若くして才覚を発揮しています。
投資手法はBMキャピタルの詳細記事にも書いていますので、簡単に概要をお伝えします。
世界一の投資家ウォーレン・バフェットの師であるベンジャミングレアムの投資手法である、「バリュー株投資」を主体としています。
歴史が証明している投資手法を実践し、着実なリターンを叩き出しているのです。(これらの話は全て担当者から聞いてみると良いです。とても勉強になります。)
バリュー株投資が有効であることの証明は、生ける伝説であるウォーレン・バフェット氏は証明しており、どの時代でも通用する投資手法です。
確立された手法を確かな腕を持つファンドマネージャーが運用しているので信頼が置けます。
しかし、バリュー株は市場から放置されたまま安い価格でずっと推移する可能性があります。
そこで、BMキャピタルはバリュー株投資の効果を高めるためにアクティビスト投資も組み合わせて能動的にリターンを狙います。
アクティビスト投資は別名を「物言う株主」といいます。多くの株を購入して大株主となり経営に対して株価を引き上げるための施策を積極的に提言していきます。
自社株買を提言したり、不当なコスト削減を提言したりして市場からの注目を集めていきます。
バリュー株投資にアクティビスト投資を組み合わせることで、どのような市場環境でもリターンを能動的に獲得することができます。
最新の成績でも、2020年度の年初から発生したコロナショックでTOPIXが30%近く下落する局面においても無傷で乗り切っているのは驚嘆としかいいようがありません。
投資信託ではポートフォリオに制限が課されており、アクティビスト投資を実践しにくいという状況になっています。
まさに、ヘッジファンドならではの投資で安定したリターンを実現しているのです。
BMキャピタルは投資信託のように公募ファンドではなく、私募ファンドでの運用形態となっております。
投資を検討しているのであれば、公式ページから問い合わせて担当者と面談が必要です。
興味のある方は、すぐには出資をしなくても勉強がてらお話を聞いてみても良いかもしれません。
(最近はコロナの影響もありZOOMでの面談対応もしているそうですので地方の方も安心ですね)
日本のヘッジファンドなので、日本語で問題ありません。担当者も日本人です。
最低出資額など概要はわかりやすくこちらの記事でも説明しています。
更に詳しくBMキャピタルについて知りたい方はこちらからどうぞ。
2位:オリエントマネジメント
総合 82点 |
攻めに特化した新興国投資を行うヘッジファンド。新興国の中でも今後大きなリターンが見込める中国の株式に投資を行う。 |
運用実績 85点 |
中国株式市場は2021年からゼロコロナ政策などもあり下落基調となっていたが、オリエントマネジメントは2021年10月の運用開始から2021年の3ヶ月で5%、2022年通年では上海総合指数が15%下落する中にあって6%のプラスのリターンを獲得。2023年は上半期で約17%のリターンを叩き出しており、2年合計で代表指数+50%のアウトパフォームとなっている。中国の株式市場自体が上昇局面となった時にさらに高いリターンが期待できる楽しみなファンド。 |
下落耐性 65点 |
新興国投資なので当然リスクは高いが、綿密なファンダメンタルズ分析により割安な銘柄に投資していることと、既に中国の株式市場がかなり割安で推移しているので下落余地は少ないことが見込まれる。ボラティリティの少ない銘柄で堅実なリターンを積み重ねており、ハイリスクハイリターン投資の新興国投資という概念を覆している。 |
運用手法 80点 |
高い成長性と割安度でバランスをとったポートフォリオを組成し堅実な運用手法を採用している。国営企業へも集中的に投資。 |
ファンド マネジャー 85点 |
以前にも新興国ファンドを運用、バブルに乗りハイリターンを獲得した過去があり、詳細は担当者に聞くとよい。 |
BMキャピタルは安定してリターンを積み上げていく主軸となるファンドですが、オリエントマネジメントは攻めのヘッジファンドです。
オリエントマネジメントは2020年代に株式市場が本格的な上昇が見込まれる中国の株式に投資をするヘッジファンドです。
中国はこの10年間でGDPは2倍以上に急上昇しているにも関わらず、株式市場は停滞したため割安度が高まっています。
更に、中国は日本のバブルが発生した1980年代中盤と同様の経済水準となっており、今後株式市場が高騰する確度がたかまってきています。
国民が自国の株式を購入する水準に到達しているということですね。わかりやすくイメージしてもらうとすると中国の経済水準は日本のバブル相場前夜と同じ水準なのです。
ファンドマネージャーは以前に新興国投資で実績を挙げられた方で現地通貨建ではありますが4年間平均年率100%で成長してきた実績があります。
運用開始したのが愈々中国の株式市場の魅力が高まってきたと判断した2021年の下半期だったので運用期間は短いですが以下のリターンをあげています。
リターン | |
2021年10月-12月 | 5.7% |
2022年1月-3月 | 5.2% |
2022年4月-6月 | 6.2% |
2022年7月-9月 | ▲8.9% |
2022年10月-12月 | 4.2% |
2021年10月〜2022年12月 | 12.1% |
中国の株式市場が同期間20%程度下落するなかでもプラス12%のリターンを叩き出しています。
今後、中国株式市場自体が上昇基調となった時に期待できるファンドとなっています。
更に詳しくオリエントマネジメントについて知りたい方はこちらからどうぞ。
3位:セゾン資産形成の達人ファンド(世界分散投資)
総合 80点 |
全世界の株式に投資している。世界経済の成長の恩恵を受け取ることができるファンド。 |
運用実績 85点 |
2021年下半期から運用を開始しているので運用期間は短いが中国の株式市場が下落する中でもプラスのリターンを挙げている。ファンドマネージャーが過去に運用した新興国では現地通貨建で年率100%近い実績をあげていた。 |
下落耐性 70点 |
新興国の株式への投資なので |
運用手法 80点 |
個別株に投資するのではなく優秀なファンドに対して分散投資を行うファンドオブファンズ形式の運用をおこなっています。 |
ファンド マネジャー 90点 |
ファンドオブファンズ形式ということでファンドマネージャーを全面に押し出してはいない。 |
お勧めのヘッジファンド特集と言っておきながらセゾン資産形成の達人を挙げてしまいました。
私個人としては、やはり信頼を置けるファンドという基準で考えるとこのようなランキングになってしまいます。
セゾン資産形成の達人ファンドは、全世界の株式市場に分散投資を行なっています。世界が経済成長し続けるという前提で投資リターンを狙う方針です。
各国の株式市場に投資するファンドに投資をするファンズオブファンズ形式で、長期的な収益性が見込めます。
最低出資額も10,000円以上からは一円単位となっており、少額から投資をしやすいです。
ただ、世界経済が不況に陥る局面では残念ながら株価が場合によっては40%程度大きく下落することを覚悟しておかないといけません。
BMキャピタルの最低出資額が1000万円であることを考えると、まだまとまった資金がないという人には特におすすめの運用先です。
更に注意する点としては一般的な株式市場にはリズムが存在しているという点です。以下は世界の株式市場の流れです。
株式市場には上昇期と停滞期が交互に訪れています。2010年代から2021年までは株価急上昇期でした。
しかし、2021年後半からインフレが発生したため、米中央銀行のFRBや欧州中央銀行のECBは金融引き締めに転じています。
金融引き締め局面では株価は厳しい状況が続きますので、今後はセゾン資産形成の達人ファンドもしばらく厳しい環境が想定されます。
→ セゾン投信『セゾン資産形成の達人ファンド』は危ない?今後の見通しからおすすめしない理由を解説!評判の世界株式分散投資ファンドを徹底評価。
一方、ヘッジファンドでは市場環境に関係なく右肩あがりに資産を増加させています。
どのような局面でもプラスのリターンを期待できるのがヘッジファンドの素晴らしい点です。
1位で紹介したBMキャピタルもまさに上記のようなチャートとなっているので、筆者としてはBMキャピタルをポートフォリオの主軸にしています。
4位:ひふみ投信
総合 75点 |
リーマンショック以降2017年まで凄まじい成績を残してきたファンド。 カンブリア宮殿への出演を皮切りに運用資産額が膨張しすぎたことが仇となり、本来の運用ができなくなり近年成績は低迷している。 |
運用実績 80点 |
2017年までは市場平均を大幅に上回るパフォーマンスを出していた。 しかし、直近3年でみると日経平均にわずかに劣る成績となってしまっている。 |
下落耐性 70点 |
最近は殆ど市場平均と連動した動きとなっているため、市場が急落する局面では一緒に急落する傾向が顕著となっている。 |
運用手法 70点 |
運用手法は以前はファンドマネージャーの藤野氏が得意とする小型成長割安株投資でした。 しかし、カンブリア宮殿出演以降資金の流入が著しく本来の小型成長割安株投資から大型株投資にシフトしています。 結果としてパフォーマンスの低迷を招いているのです。 |
ファンド マネジャー 85点 |
ファンドマネージャーの藤野英人氏の腕は確かであるため、今後軌道修正ができるかが重要となってきます。 |
こちらも守りながら増やすことをモットーにしているひふみ投信。
BMキャピタルより少し前の2008年より運用開始、ファンドマネジャーの藤野氏は有名過ぎるくらいですね。
基本的には国内小型株の成長を取り込むグロース株投資が特徴でしたが、有名になり運用資金が大きくなったことで守りの側面が強くなりました。
2017年までは市場平均を大幅にアウトパフォームする素晴らしい成績で人気を博していましたが、近年は日経平均に劣後する成績に甘んじています。
以下は過去3年の「ひふみ投信」と「日経平均」の値動きの比較です。
契機となったのはカンブリア宮殿で取り上げられたことです。カンブリア宮殿で取り上げられたことで人気が殺到して運用資産額が急増しました。
結果的に、得意としていた超小型株運用でリターンを獲得することが難しくなっているのです。
また、現在250銘柄に投資しており最早インデックスと同様の動きとなっています。
成長株投資は行なっておりますので、セゾン資産形成の達人に比べてリスクは高めかもしれません。ひふみ投信は1万円から積み立て可能です。
まとまったお金がまだないという方は、セゾン投信と並んでひふみ投信を検討してみるのも良いでしょう。
5位:ストラテジックキャピタル
総合 72点 |
BMキャピタルと同じく「物言う株主」として運用しているヘッジファンド。運用銘柄の株価は堅調なものばかりではなく下落耐性とリターンの観点からBMキャピタルに軍配があり低い評価となります。 |
運用実績 70点 |
運用成績は非開示になっているが投資を行っていることが確認できる銘柄の株価推移を調べると芳しくなさそうである。 |
下落耐性 65点 |
上記の通り下落している銘柄も多く下落耐性が高いかは不透明 |
運用手法 72点 |
BMクアピオタルと同じく「物言う株主」としてのアクティビスト戦略を取り入れているが相性のよいバリュー株投資との組み合わせが若干弱い。 |
ファンド マネジャー 80点 |
野村證券出身の丸木強氏。村上ファンドの前身での勤務経験がある。 |
ストラテジックキャピタルは元々村上ファンドの初期のメンバーであった丸木強氏が立ち上げたアクティビスト型のヘッジファンドです。
ただ、株主提案の実行比率が低くアクティビストとしての側面より通常の中小型株投資という側面が強い印象を受けます。
リターンについても安定しておらず大きな損失を出す時があるという点に留意が必要となります。
6位:ロイヤル・マイル/ベイリー・ギフォード世界長期成長株ファンド
総合 70点 |
ロイヤルマイルは英国の独立系運用会社であるベイリー・ギフォード100%子会社が運用。 |
運用実績 58点 |
金融相場下の運用実績は申し分ないが、金融引き締め局面で利益を大幅に吐き出してしまう体質故、長期投資には向かず、どちらかというとトレンド・テーマ投資の一つとしての選択肢になる。 |
下落耐性 50点 |
金融引き締め局面の下落は壊滅的。基本的に成長株に長期で賭けるという巷では人気も実態は博打である投資手法を採用。運用が正しかったかどうかは30年後までわからない。 |
運用手法 75点 |
テクノロジーメインのポートフォリオであり、旬は終わったものと考えられる。今後はそこそこの成績はそれでも出すのかもしれない。 |
ファンド マネジャー 75点 |
歴史あるベイリー・ギフォード運用で信頼はあるが、信頼はそのままリターンに跳ね返るわけでもなく、商品が長期投資であり、米国FRBの金融政策次第でリターンが決まる。投資家が見なければならないのはロイヤルマイルではなく、米国の金融緩和動向である。 |
7位:ダブルブレイン
総合 68点 |
ダブルブレインは英国のヘッジファンドであるマングループが運用を担うヘッジファンドを投資信託の形で仕立てたもの。 |
運用実績 55点 |
下落を極力おさえているが直近10%近く下落している。また、そもそものリターンが低いことが物足りなさを感じる結果となっている。 |
下落耐性 70点 |
ロングだけではなくショートを活用した戦略を取っているので、株式に100%投資するファンドより価格の変動を抑えられている。ただ10%近く下落することはあることは注意。 |
運用手法 65点 |
相場の方向性を見極めてはる手法と、ロングとショートを組み合わせる手法の2つの戦略を組み合わせて運用している。 |
ファンド マネジャー 80点 |
運用をになっているのは伝統的なヘッジファンドであるマングループであり信頼感がある。ただ実績のあるファンドが運用しているからといって高いリターンとなるとは限らないのが難しいところです。 |
ダブルブレインは野村アセットマネジメントが英国のヘッジファンドであるマングループに運用を委託する形で運用を行なっているファンドです。
ロングとショートを組み合わせて如何にもヘッジファンド的な運用が行われていますがリターンが著しく低いという問題点があります。
8位:ヘッジファンド証券
総合 65点 |
ヘッジファンド運用会社ではなくヘッジファンドを仲介する会社。過去取り扱っていたファンドは成績不振で償還となっており現在取り扱っているファンドの成績も芳しくはない。 |
運用実績 60点 |
最初に取り扱っていたエピック・ヘッジファンド・セレクションは成績不振で償還。現在取り扱っている。現在取り扱っているエピック・バリアント・ファンドも1つはマイナスリターンで、もう1つは市場リターンを下回る動きとなっている。 |
下落耐性 65点 |
市場平均が下落するような相場環境では大きく下落する傾向にある。 |
運用手法 60点 |
割高な銘柄を売り、割安な銘柄を買うマーケットニュートラル戦略。つまり相場の流れに影響されにくい手法で運用をおこなっている。しかし、実態は相場が弱い時に影響を受けているという弱点がある。 |
ファンド マネジャー 70点 |
国内運用会社のエピック・パートナーズによって運用されている。ファンドのメンバーは日興証券出身者によって構成されている。 |
エクシア合同会社(旧:エクシアジャパン)はおすすめできる?
近年、エクシア合同会社(旧:エクシアジャパン)というヘッジファンドの名前をよく耳にすると思います。
あくまで個人的な見解ですが、筆者としては投資を見送っています。その理由について簡単にお伝えしていきます。
- 月利3%の利回りの継続は流石に異常すぎる
- 運用の実態が不明であり確認できない
- トレーダーが金融の専門家の出身ではない
長期的な運用を行う上で狙う適切な利回りは10%-20%の間です。あの、ウォーレン・バフェットですら長期の成績は20%なのです。
ちなみにバフェットも過去10年のリターンは年率10%程度になっています。
しかる状況下で、月利3%は異常に高いのです。単純に12倍して年利36%ではありません。
複利ですので月利3%ということは年利で42%ということになります。バフェットの2倍以上の成績をだせるかは正直疑問が残ります。
また、以前恥ずかしながら筆者も月利5%近い利回りを歌う案件に投資をして資産を蒸発させた経験があります。
その案件は新規投資家から預かった資産を運用せずに、既存顧客に分配していたポンジスキームなのです。
また、同社の営業を受けた友人から聞いた話ですが、解約して資産を引き戻す時は抽選制だという説明を受けたというのも不安な点です。
しっかり出金に対応して貰えない可能性があるというのは筆者的には出資を見送る十分な要因となりました。
エクシアがポンジスキームかどうかは定かではないですが過去の経験もあるので安全を期して投資は行なっていません。
また、ファンドマネージャーが東京モード学園卒業後に突如トレーダーとなっている点も気がかりです。
独学で腕を鍛えたのであればよいのですが、やはり筆者としてはしっかり金融の専門家として腕を磨いた人に資産を預けたいと考えます。
→ エクシア合同会社とBMキャピタル(=BM CAPITAL)を徹底比較!日本の評判の2大ヘッジファンドを徹底評価。
番外編:海外にはどんなヘッジファンドがある?(会社 一覧)
以下は2022年7月30日時点のリストです。運用資産額順に並んでいます。
1位のBridgewaterの運用額1264億ドルで1ドル130円で計算すると約16兆円という規模になります。
Rank | Fund | Assets($M) 2022年6月末時点 |
Assets($M) 2021年7月末時点 |
変化率 |
1 | Bridgewater Associates | $126,400 | $105,700 | 19.58% |
2 | Man Group | $73,500 | $76,800 | 4.49% |
3 | Renaissance Technologies | $57,000 | $58,000 | 1.75% |
4 | Millennium Mgmt. | $54,968 | $52,314 | -4.83% |
5 | Citadel1 | $52,970 | $37,630 | -28.96% |
6 | D.E. Shaw Group | $47,861 | $39,738 | -16.97% |
7 | Two Sigma Investments/Advisers | $40,969 | $39,550 | -3.46% |
8 | Davidson Kempner Capital Mgmt. | $37,450 | $37,350 | -0.27% |
9 | Farallon Capital Mgmt. | $37,400 | $38,100 | 1.87% |
10 | TCI Fund Mgmt. | $36,200 | $40,000 | 10.50% |
11 | Marshall Wace | $34,400 | $33,107 | -3.76% |
12 | Ruffer | $31,662 | - | |
14 | AOR Capital Mgmt. | $28,200 | $26,100 | -7.45% |
15 | PIMCO | $23,054 | - |
一番右の2021年からの増減パーセンテージを見ると、2022年の下落相場でも王者Bridgewaterは20%近い凄まじいリターンを挙げていることがわかります。
1位のBridgewater Associatesといえば、あのヘッジファンドの帝王、レイ・ダリオがマネジャーを務めるファンドですね。
関連:世界最大のヘッジファンド、ブリッジウォーターアソシエイツを解説。帝王レイ・ダリオの投資哲学とは?
ヘッジファンドのマネジャーは経歴がピカピカなのは当然ですが、レイダリオ氏もハーバードMBAで学ぶなど、エリート中のエリートですね。
1949年にニューヨークで生まれたレイ・ダリオ氏は、新聞配達やゴルフ場のキャディのアルバイトで得た収入を元手に、12歳から株式投資を始め、高校生の時には数千ドルを運用するまでになった。ロングアイランド大学で金融を学んだ後、ハーバード・ビジネススクールでMBAを取得。卒業後、メリルリンチ銀行に入行するが、すぐに退職を余儀なくされ、友人と共に自宅アパートを本社としてマクロ経済のレポート販売を行うブリッジウォーターを創業したのが始まりだった。
Bridgewater Associatesは年金基金などとにかく規模の大きい機関投資家の資産を預かり運用をしています。
なぜそのような機関に信用されるかというと、堅実なリターンを長年挙げ続けているからです。
以下のように常に右肩上がりであり、対してS&P500指数はボラティリティが非常に激しいですね。
2022年に関しては、ブリッジウォーターは年初来+32%のリターンを半年で叩き出しており、インデックスとも差が開いています。
関連記事:ロイター:ブリッジウォーターの旗艦ファンド、上期運用成績は32%
3位のルネサンステクノロジーはクオンツ投資先駆者のジム・サイモンズ氏がマネジャーを務めています。
同氏もマサチューセッツ工科大学で理学士号を取得、カリフォルニア大学バークレー校で博士号を取得。
30年間で、年間収益はなんと39%に上るという驚異的な成績を叩き出しています。
超富裕層しかルネサンステクノロジーには投資はできないでしょうね。最低出資額は間違いなく1億円以上でしょう。
ちなみに上記のランキングには入っていませんが、日本で筆者がこれまでに見つけた独立系ファンド(ヘッジファンド、投資信託)は以下になります。
最もブリッジウォーターに近いリターンを安定して挙げているのが、当記事でも最初にお伝えさせていただきましたBMキャピタルとなっています。
独立系ファンド(ヘッジファンド、投資信託) | 投資戦略、提供商品 |
BMキャピタル | 日本バリュー株、アクティビスト戦略 |
ひふみ投信 | ひふみプラス |
ストラテジックキャピタル | 日本株アクティビスト |
エピック・パートナーズ | 日本株マーケット・ニュートラル |
さわかみ投信 | さわかみファンド |
鎌倉投信 | 結い2101 |
スパークス・アセット・マネジメント株式会社 | 日本超小型株、アジア株など |
株式会社ポートフォリア | みのりの投信 |
ありがとう投信 | ありがとう投信 |
ベイビュー・アセット | 国内株式 |
ヘッジファンド証券 | 日本株マーケットニュートラル |
ホリコ・キャピタル・マネジメント | 国内外株式 |
サムライキャピタル | 不動産投資 |
アキトファンド | 日本バリュー株 |
アズカル・アセット | アメリカ債券/ベンチャー投資/インド投資 |
GCIアセットマネジメント | 国内外株式 |
アリシオン・キャピタル | 日本株 |
ユナイテッド・マネジャーズ・ジャパン | 日本株 |
プルーガキャピタル | プライベート・エクイティ投資/債券投資/不動産投資 |
キャピタルアセットマネジメント | ベトナム投資 |
ハヤテインベストメント | 日本中小型企業株 |
エクシア合同会社(EXIA) | FX? |
スカイプレミアム | FX? |
FXで運用するファンドとは・・・という感じですが、日本にもたくさんのファンドが出てきましたね。
その他海外ファンドマネジャーの年収などを取り上げた記事も作成していますので、参考にしてみてください。
ヘッジファンドの利回りを比較!海外ファンドと国内老舗のBMキャピタルの実績などを列挙
結局のところヘッジファンドはどのように選定していくべきなのか?気をつけるべき点は何か?
そもそもヘッジファンドとは?投資信託とはどう違う?
ヘッジファンドを選ぶ前に、そもそもヘッジファンドという言葉自体、日本では聞きなれないものと思います。
具体的には別の記事でも紹介していますがここでも少し触れていきます。
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富裕層向けサービス!ヘッジファンドとは何者?わかりやすく簡単に解説。私募(プライベート)ファンド・公募ファンド(投資信託)の違いを理解しよう!!
近年、日本の金融リテラシーの高まりから、様々な投資先が検討されるようになった気がします。 少し前までは投資といえば、日本株、FX、投資信託のみの選択肢の中で資金を投下し、いまいち資産を増 ...
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ヘッジファンドとは、投資家から私募ファンドという形式で資金を募ります。
募った資金を活用して、株式市場、コモディティ、債券などなど、様々な市場で高いリターンを、投資の専門家であるファンドマネジャーが目指していきます。
結果としてヘッジファンド全体の成績(濃青)としては以下の通り、安定したリターンをあげています。
株式市場が軟調な局面でも下落を抑制して、上昇局面も取ることで右肩上がりの安定したリターンを具現化しているのです。
以下2000年から最新の2023年までの日経平均とS&P500指数とヘッジファンド指数の値動きを比較したものです。
年率リターンがヘッジファンドが一番高いだけでなく、リスクが著しく低いのが非常に魅力的な点です。
投資におけるリスクとは価格の振れ幅のことを意味します。
上記の図のリターンとリスクを基にした確率毎におさまるリターンの範囲は以下となります。
ヘッジファンド | S&P500指数 | 日経平均 | |
68.27% | 2.04%〜14.58% | ▲10.28%〜20.76% | ▲15.68%〜18.88% |
95.45% | ▲4.23%〜20.85% | ▲25.30%〜36.37% | ▲32.96%〜36.16% |
99.73% | ▲10.50%〜27.12% | ▲40.82%〜51.89% | ▲50.24%〜53.44% |
ヘッジファンドが想定する最大損失でも10%程度ということで、安心して保有することができます。
指数の場合は最大で50%程度の損失が発生することがあることを見込む必要があります。実際に2000年〜2002年や2008年は株価が半分程度になっていますからね。
「お金に働いてもらうことが大切」と巷では本などでよく言われております。
しかし、実際に自分でお金に働かせること、すなわち資産運用を成功させることは簡単ではありません。
資金も大きくなればなるほど、運用難易度は上がっていきます。
そこで、ヘッジファンドには投資のプロであるファンドマネジャーが在籍しています。
手数料は発生しますがファンドマネージャーの腕を信用して運用を代行してもらうことができるのです。
ヘッジファンド自体の歴史は実は、非常に古いです。
1949年にアルフレッド・ジョーンズが始めたファンドビジネスが現代のヘッジファンドの礎となっています。
ヘッジファンドは日本では馴染みが深くありませんが、欧米では富裕層を中心とした代表的な運用方法となっています。
日本はまだまだ黎明期であり、欧米では最低出資額が1億円を超えるものも多いですが、国内は1000万円から運用可能なファンドも多数あります。(ファンドラップなどを通じてヘッジファンドへ投資できたりしますが、様々なヘッジファンドを組み合わせた結果か、リターンは低いものでした)
世界中でヘッジファンドのプレゼンスは高まっており、ヘッジファンド業界の資産残高はリーマンショックの時期を除いて常に右肩上がりです。
日本では黎明期でも、世界的には一つの運用手段として確立しており、今日本でヘッジファンドを活用していれば、10年後には相当な先駆者として周りにも見られることでしょう。
さて、ヘッジファンドの概要はここまでにして、具体的なヘッジファンドの選定基準についてお伝えしていきたいと思います。
個人的に思う選定の重要基準は、以下の3つだと考えています。
- 投資戦略の確かさ
- 長年の実績
- ファンドマネジャーの経歴とファンドサービスの質
具体的に説明していきます。
投資戦略
まずは投資戦略です。私個人としては、まとまった資産を預けるので、やはり大きな損失だけは避けて欲しいと考えてしまいます。
FXや急成長株への投資、即ちハイリスクハイリターンを実施するヘッジファンドも存在しますが、私の性格上、安心して生活できなくなってしまいます。
問い合わせもたくさんしてしまう可能性がありますので、それはそれでヘッジファンドの担当者に迷惑をかけてしまいます。
やはり、基本戦略として、株式銘柄を例に出すとダウンサイドとアップサイドが存在し、ダウンサイドが限られている投資手法を取っているファンドが好ましいです。
ヘッジファンドは株式市場でリターンを狙っていくファンドが多くなっています。
株式市場を前提にダウンサイドが限られた投資というと、やはり割安銘柄を購入しアップサイドを取りに行く投資に惹かれます。
これが私が上記でもBMキャピタルを選定した理由にもなっています。
ハイリスクでもいいからハイリターンで短期で一気に資産を増やしたい!という方は、この選定基準は参考にしなくても良いと思います。
私は長期で安定した資産構築をしたいと考えていますので。
マイナスリターンを極力抑制することの重要性
大きなマイナスを被弾しないということは大きな資産を形成する上で非常に重要なことです。
例えば、投資の神様と崇められている「バフェット」が運営する「バークシャーハサウェイ」のリターンのチャートをご覧ください。
米国版TOPIXであるS&P500指数は頻繁に大きなマイナスを記録していますが、バークシャーハサウェイは1965年から2000年まで一度もマイナスを出していません。
マイナスをださずにリターンを積み重ねることで、世界有数の富裕層にまでのしあがったのです。
自分の資金が一時的にとはいえ半分になってしまったら、普通は泡を吹いて卒倒して狼狽売りをしてしまいますからね。
安定した着実なリターンを積み上げていくことが非常に重要なポイントなのです。
確かな実績
実績の見方を間違えてはなりません。私が良く目にするのは月利10%や年利50%など、本当か?というものばかりです。
本当かもしれませんが、実力の伴った実績というのは「長期にわたって安定して結果を出しているか」です。
例えば、私自身もアベノミクスで多くの人が高いリターンを出した時期に個人で株式投資をして月利+40%を達成したことがあります。
しかしこれはまぐれであり、運であり、その後はそんなに高い実績を出せていません。ヘッジファンドの運用期間として、最低でも3年は欲しいところです。
実際に投資においては、年利で7%程度を継続することの方が、私のようなまぐれ当たりをするよりもはるかに難しいです。
世界一の投資家であるウォーレンバフェット氏が年率19.2%なので、これは本当にすごいということがわかります。逆に、これ以上のリターンを謳っているファンドは少し怖いです。
私自身、2015年のチャイナショックでそのまぐれ当たりのリターンは吹き飛びました。ヘッジファンドを選ぶ時にはやはり、長い期間の実績がしっかりあるのかどうかを確認しましょう。
私募ファンドは面談をしなければその情報はなかなか出てきませんので、問い合わせて実際に資料と共に説明してもらいましょう。
ファンドマネジャーの経歴とファンド社員のバックグラウンドとサービスの質
実際に運用するのはファンドマネジャーですから、経歴は気になるところですね。
嘘の経歴を並べられるとそれは見極めが難しいのですが、少しでも疑義があるのであれば投資は控えておいたほうが良いでしょう。
私個人的には、確固とした経歴のあるファンドマネジャーに加えて、担当者などの経歴は良く見るようにしています。
よくあるもので、ファンドマネジャーは一流銀行出身など謳っている割に、面談をする担当者が経歴を教えてくれなかったり、あまり信頼を置けないバックグラウンドだったりします。(この場合、私はパスです)
やはり、一流の経歴を持っているファンドマネジャーの周りには、一流の経歴を持った社員が集まっているはずで、運営もしっかりしているはずです。大事な資金を預けるのですから、この点はしっかり見ておきたいところです。
運営をしっかり見るには代表電話に電話をしてしっかり出てくれるか、ヘッジファンドの選ぶ方についてお話をしてきましたが、この3点の基準を意識するだけで、詐欺などにあうことも少なくなるものと思います。
ヘッジファンドで大損するのはどのような場合?こんなヘッジファンドはおすすめしない
ヘッジファンドで失敗したという話で、代表的なものは「ハイリターンを謳うファンドに投資したら元本が半分以上吹き飛んだ」というものが多いです。
海外のヘッジファンド事例などを見ていると、実績のない新興ファンドがたまたま相場が良い時に大きなリターンを出し、来年も再来年もハイリターンが望めると資金を集め、運用に大失敗するといったものが目に付きます。
ハイリターンを謳うのは良いのですが、ハイリスクであることも併せて顧客に伝える必要があると思います。筆者はこのようなファンドに引っかからないように、長年(10年程度以上)の実績を見ますし、ハイリターンを狙った投資ではないかどうかも確認します。
「再現性のある長期安定リターン」こそが資産運用では最大の価値なのです。
再掲ですが、世界一のヘッジファンドであるブリッジウォーターの運用リターンが以下です。運用開始からどんな暴落局面でも右肩上がりであり、富裕層がこぞって同ファンドに資金を預ける理由がよくわかります。
S&P500と同等のリターンになってはいますがこれは40年間のFRBの異次元金融緩和によってもたらされたもので、今後も同様に上昇を続けるのかどうかは甚だ疑問です。
筆者であれば、インデックスよりもブリッジウォーターに真っ先に資金を預けます。あまりにも同ファンドには資金が集まりすぎて、最低出資額が日本円で約1,000億円となっており筆者には投資不可能でした。
ソフトバンクの孫さんやユニクロの柳井さんレベルではないと投資は厳しいですね。もしくは年金基金など大組織が預ける先と言えるでしょう。
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ブリッジウォーターと同様の運用を続けているBMキャピタルの最低出資額ももしかしたら今後上がってしまうかもしれませんね。
ヘッジファンドを選ぶ際のポイントについては以下でも詳しくお伝えしていますので参考にしていただければと思います。
→ ヘッジファンドを絶対おすすめしない!?大損して失敗しないために必要なこととは?
まとめ
この記事ではヘッジファンドを選定する上で大切な基準と、具体的なおすすめヘッジファンドを紹介しました。
資産運用には様々な種類がありますが、日本ではまだまだ黎明期のヘッジファンドでの運用も視野に入れてみると良いでしょう。
大事な資産を預ける先ですから、しっかりと面談等で情報を獲得した上で、投資をするようにしてくださいね。
BMキャピタルの公式(https://bmcapital.jp/)
オリエントマネジメントの公式(https://orientmanagement.jp/)
セゾン資産形成の達人ファンド(https://www.saison-am.co.jp/fund/master/)
以上