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【2023年】高配当利回りが評判のダイワJリートオープン(毎月分配型)の口コミや今後の見通しを徹底評価!減配続きだが分配金を出す余力はある?

2022年12月15日

買ってみたらイマイチと評判のダイワJ‒REITオープン(毎月分配型)の実績(利回り)を評価!

この記事では「ダイワJ‒REITオープン(毎月分配型)」をじっくり見ていきたいと思います。

筆者はリート投信の動向を見ることで景気サイクルが今どこにあるのかを見極めることに役立てています。

 

投資対象としては、基本的に株式よりリターンは下がりますので余程のことがない限りはナシとしています。

過去に分析したリートは以下の通りです。

 

 

ダイワJ‒REITオープンの特徴とは?

概要は以下です。

主要投資対象は、日本の金融商品取引所上場(上場予定含む)の不動産投資信託受益証券および不動産投資法人の投資証券。投資成果を「東証REIT指数」(配当込み)に可能な限り連動させるため、組入銘柄を同指数構成銘柄とし、組入比率は高位に保つ。ファミリーファンド方式で運用。毎月15日決算。

  • 単位型・ 追加型:追加型
  • 投資対象 地域:国内
  • 投資対象資産 (収益の源泉):不動産投信 (リート)
  • 投資対象資産:その他資産 (投資信託証券 (不動産投信))
  • 決算頻度:年12回(毎月)
  • 投資対象地域:日本
  • 投資形態:ファミリー ファンド
  • 対象 インデックス:その他 (東証REIT指数 (配当込み))

 

上記の通り、東証REIT指数に連動したリターンを目指すインデックス投信です。

東京証券取引所に上場している不動産投資信託(REIT)全銘柄を対象とした時価総額加重平均型の指数。2003年3月末の時価総額を1000として指数化したもので、東証が算出しています。国内REITの代表的指数で、多くのETF、投資信託がベンチマークとして採用しています。

東証REIT指数(とうしょうりーとしすう)

 

運用プロセスはインデックス投信なので、特殊な点は一つもありません。後続で触れますが手数料も当然、普通のアクティブ投信より安くなっています。

頭を使うわけではないですからね。

運用プロセス

 

 

用途別組入状況/組み入れ銘柄

2023年3月末のポートフォリオは以下となります。

 用途別組入状況 比率
1 オフィス特化型 26.80%
2 各種不動産 24.30%
3 工業用不動産 19.50%
4 住宅用不動産 10.1%
5 店舗用不動産 10.1%
6 ホテル・リゾート不動産 6.50%
7 ヘルスケア不動産 0.40%

 

2022年11月末のからのポートフォリオの変遷は以下となります。あまり変わりませんね。

2023年2月 2022年11月
オフィス特化型 26.80% 27.00%
各種不動産 24.30% 24.90%
工業用不動産 19.50% 20.00%
住宅用不動産 10.1% 10.10%
店舗用不動産 10.1% 9.70%
ホテル・リゾート不動産 6.50% 5.60%
ヘルスケア不動産 0.40% 0.40%

 

オフィス特化型、工業用不動産とやはり規模の大きい不動産を取り扱うリートをメインに組み入れています。

不動産はパワープレイであり、人が沢山集まる建物を豊富な資金で奪い合っていく事業です。少し語弊がある表現かもしれませんが、ここまでシンプルな事業も中々ないかと思います。

以下が最新の2023年3月末時点の具体的な組み入れリートです。

 

投資法人名 比率 予想配当利回り
1 日本ビルファンド オフィス不動産 6.60% 4.00%
2 ジャパンリアルエステイト オフィス不動産 5.40% 4.04%
3 日本都市ファンド投資法人 各種不動産 5.00% 4.45%
4 オリックス不動産投資 店舗用不動産 4.90% 4.27%
5 日本プライムリアルティ投資法人 工業用不動産 4.90% 4.22%
6 NTT都市開発リート投資法人 工業用不動産 4.40% 4.63%
7 東急リアルエステート投資法人 各種不動産 4.10% 4.13%
8 グローバルワン不動産投資法人 オフィス不動産 3.40% 5.25%
9 ユナイテッドアーバン投資法人 各種不動産 3.10% 4.19%
10 森トラスト総合リート投資法人 住宅用不動産 3.10% 3.92%

 

日本ビルファンド、ジャパンリアルエステイト、日本都市ファンド投資法人の並びを見るとまさにパワープレイだなという感じですね。

日本ビルファンドは三井不動産、ジャパンリアルエステイトは三菱地所、野村不動産マスターFはその名の通り野村グループですね。

三菱、三井、野村が不動産村でも圧倒的であるということです。個人投資家としては安定収益を運んでくれそうなので安心感はありますよね。

 

日本ビルファンド

 

直近1年は不動産市場は不調なので、株価は低迷気味です。

日本ビルファンド投資法人の株価推移

 

 

2022年11月からの構成の推移は以下となります。

2023年2月 2022年11月
1 日本ビルファンド 日本ビルファンド
2 ジャパンリアルエステイト ジャパンリアルエステイト
3 日本都市ファンド投資法人 野村不動産マスターF
4 オリックス不動産投資 日本都市ファンド投資法人
5 日本プライムリアルティ投資法人 日本プロロジスリート
6 NTT都市開発リート投資法人 GLP投資法人
7 東急リアルエステート投資法人 大和ハウスリート投資法人
8 グローバルワン不動産投資法人 オリックス不動産投資
9 ユナイテッドアーバン投資法人 ユナイテッド・アーバン投資法人
10 森トラスト総合リート投資法人 アドバンス・レジデンス

 

ファンド売買手数料、信託手数料

インデックスファンドですが、手数料は高めです。

購入時手数料は2.2%(税抜2.0%)、運用管理費用 (信託報酬)は年0.792%(税抜0.72%)です。信託財産留保額はありません。

 

ダイワJリートオープンの運用実績とは?

ダイワJリートオープンの基準価額の推移は以下となります。

 

ダイワJリートオープンの運用実績

 

2004年5月18日から19年の運用となっています。

基準価額は当然分配金を出しているので右肩下がりですが、これはリターンを出していれば10000円を下回ることはないのでタコ足配当になっているかと思われます。

Jリートの分配金

タコ足配当とは、企業が原資となる十分な利益がないにもかかわらず、過分な配当金を出すことをいいます。見た目には配当金が高いため魅力的に感じられますが、実際は資産を売却したり、積み立て金を取り崩したりして配当金に回しているだけで、業績や財務状況に難点がある可能性があります。タコが自分の足を食べるのに似ていることから、このように表現されます。

タコ足配当 (タコあしはいとう)

基本的には、個人投資家でリートファンドに投資をしたいと思う人は分配金再投資コースを選ぶべきでしょう。

年12回、収益分配方針に基づいて収益の分配を行ないます。 (注)当ファンドには、「分配金再投資コース」と「分配金支払いコース」があります。なお、お取扱い可能なコースおよび コース名については異なる場合がありますので、販売会社にお問合わせ下さい。

 

分配金再投資の場合は、2004年5月18日〜2023年3月31日と18.8年で平均年利回りは5.0%となっています。

もう一度再掲しますが、分配金再投資でもベンチマークを上回ることはできませんでした。

ベンチマークに連動する投信のはずですが、これであればインデックスを買う方が良いことになってしまいますね(ファンド費用分で乖離しているのかと)。

 

ダイワJリートオープンの運用実績

 

平均年利回りなどを考えると、米国や世界インデックスでも良さそうですし、まとまった資金があるのであればヘッジファンドもありでしょうね。

ヘッジファンドは以下の通り株価指数よりリスク低く安定したリターンを積み上げています。

ヘッジファンドと日経平均とS&P500指数の比較

 

以下で魅力的なファンドをまとめているのでご覧ください。

 

投資のプロに資産運用を任せたい人におすすめの国内ヘッジファンドはどれ?ランキング形式で紹介。
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減配しているが今後も分配する余力はあるのか?

2023年4月現在毎月50円の分配金を拠出しています。つまり年間ベースで考えると600円ですね。

現在の基準価額が2,105円なので年間の分配利回りは約30%ということになります。異常ですね。

 

先ほどお伝えした通り、平均的な年間リターンが5%であるにも関わらず30%の配当金をだしているということは特別分配金をだしていることを意味します。

つまり、預け入れた元本から分配金が出されているということですね。

リターン以上の分配金をだしているので複利効果を大きく毀損するだけでなく、わざわざ信託報酬を支払った上で元本を毎月引き出していることになるのです。

そもそも運用開始時の基準価額10,000円の5分の1になっていることからも異常な事態であることはわかりますよね。

 

持続可能な水準ではなく、ダイワJリートオープンは継続的に分配金を減らし続けています。

現在の50円も徐々に40円、30円と減少していくことはほぼ確実といえるでしょう。

 

掲示板の口コミと評判

掲示板やSNSなどを見ると、毎月分配に喜んでいる人も多いですね。安定収入とはどうしても嬉しいものなのですね。分配金再投資でないと、このファンドは妙味がないと思われますが。

 

2023年以降の今後の見通しとは?Jリートは買いか?

以下は東証リート指数の推移ですが、わかりやすく日銀の金融政策の動きと一致しています。

 

東証REIT指数

 

以下は日本の10年債の金利の動きと東証REIT指数の動きを比較したものです。

金利が下落する局面では東証REIT指数は上昇して金利が上がると軟調になります。

 

日本の10年債利回りと東証REIT指数の比較

 

アベノミクスやコロナ後の金融緩和によってREIT指数が上昇しているのがわかりますね。

これは当然といえば当然のことです。皆さんも家を購入する時は住宅ローンを組むと思います。

住宅ローンの金利が低ければ不動産への投機熱が高まり価格が上昇し、ローンの金利が高くなれば反対に価格は下落します。

 

では今後、どうなっていくでしょうか?

以下は日本の10年債の推移です。2016年から日銀が実施しているYIELD CURVE CONTROL(=通称YCC)によって10年債金利は低く抑えられてきました。

 

日本の10年債金利の推移

しかし、日本でもインフレが発生したことによって金利を引き上げる圧力が高まり、日銀は圧力に負けた形で10年債の誘導目標を2022年10月に0.50%に引き上げました。

これは序章に過ぎません。今後は新たに就任した植田日銀総裁の元、YCC自体が撤廃されることが想定されています。

結果として長期金利が上昇することがメインケースとなりますので、Jリートの今後の見通しは厳しいと考えています。

最後に

投資

 

>>>個人的おすすめファンドランキング

 

私がファンドを選ぶ際に気をつけていることは、「長期で明確な戦略を実行し」、「確かなリターンをあげている」「経歴、実績共に優秀なファンドマネジャーが運用しているかどうか」、これだけです。

短期間における投資ファンドのハイリターン実績は全て無視しています。真に勝率が高い投資家は長期でみると、ピカピカな運用実績に収束します。

しかし、短期は短期。ただの運である可能性が高く、ファンドの本当の実力を測れるものではありません。

日々の膨大なニュースに翻弄され、株価の上げ下げで感情的に取引してしまう個人投資家が日本には溢れています。

しかし、投資とは自身の得意とする、勝率の高い戦略を見つけ、愚直に実行するだけなのです。これには膨大な作業量(決算読み込み、市場調査など)と強い精神力を必要とします。

このように、本当は投資とはシンプルでつまらないものです。

 

投信やヘッジファンドを選ぶ際は、この投資の考え方、哲学をしっかり持っているファンドマネジャーが在籍するファンドを選びましょう。それだけで大損することはまずありませんし、周囲の人が驚くようなリターンを自身があげていることに気づくはずです。リターンの差とはこの思考、また投資とは何かを知っているかどうかで大きく変わります。

 

勝率の高い投資戦略を愚直に実行しているファンドマネジャーが在籍するファンドを私の目でも選んでいますので、以下の記事も参考にしてみてください。

 

 

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