2020年のCovid19パンデミックを受けて、米国株式が大きく株価上昇し、とりわけテックグロース企業の人気が高まっていました。
このような状況を受け、日本でも様々な投信が米国の成長企業に投資する投資信託を組成していました。
しかし、2022年以降の下落相場でテクノロジー企業をポートフォリオの中心に据えている投信は厳しい時代を迎えています。
当ブログでも以下の通り様々な米国の成長株に投資する投信を取り上げてきました。
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今回取り上げるアライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信もそうした投信の一つです。
その中でも純資産額2位につけているのがアライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコースです。
同じシリーズのBコースも6位につけています。
非常に洒落た名前の投信ですが、実際の成績はどうなのでしょうか?
今回はアライアンスバーンスタイン米国成長株投信について以下の点を中心にお伝えしていきたいと思います。
- どのような特徴の投信なのか?
- 各コースの違いは何なのか?
- 運用実績はどうなのか?
- 今後の見通しは明るいのか?と
アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信の概要
まずは概要を見ていきましょう。
高い利益成長もしくは持続的な利益成長の可能性が高いと判断される企業へ投資
アライアンス・バーンスタインはテクノロジーに特化などテーマ投信ではなく、あくまでもS&P500をベンチマークとし利益を追求していく方針をとっています。
投資家としても、テクノロジーに特化、5Gに特化などされたくないので、相場に合わせて柔軟にポートフォリオを組み替えていってほしいですよね。
具体的な投資分野は以下としています。2023年に入ってからは一躍主役に躍り出た人工知能にも投資しているのは期待できるところですね。
- メタバース
- デジタルトランスフォーメーション
- eコマース
- ゲノム解析
- バイオテクノロジー
- インターネット広告
- キャッシュレス決済の普及
- メタバース
- 高度医療技術
銘柄を選定するのは、アライアンス・バーンスタインのリサーチ・アナリストとポートフォリオマネジャーです。
アライアンス・バーンスタインは米国NYの資産運用会社ですね。AXAグループはフランスの世界最大級の生命保険会社を傘下に持つグループです。
アライアンス・バーンスタイン株式会社(英語:AllianceBernstein Japan Ltd.、略称:AB)は、米国ニューヨーク州に本社を置く世界有数の資産運用会社アライアンス・バーンスタイン・エル・ピーの日本法人。AXA(アクサ)グループに属する[2]。東京都千代田区に本社を置く。
選定する銘柄の特徴はROAやROICが高く、純負債比率が低く財務健全性が高い銘柄となります。
これらの要素を満たす企業を持続的な成長企業として定義しているということですね。
では実際にどのような銘柄を組み入れているのでしょうか?
組み入れ上位銘柄
2024年2月末時点の組入銘柄は以下となっています。
No. | 銘柄名 | 国 | 業種 | 比率 |
1 | マイクロソフト | 米国 | 情報技術 | 8.80% |
2 | エヌビディア | 米国 | 情報技術 | 6.70% |
3 | アマゾン・ドット・コム | 米国 | 一般消費財・サービス | 6.40% |
4 | メタプラットフォーム | 米国 | コミュニュケーションサービス | 5.50% |
5 | VISA | 米国 | 金融 | 4.60% |
6 | ユナイテッドヘルス・グループ | 米国 | ヘルスケア | 4.30% |
7 | アルファベット | 米国 | コミュニケーションサービス | 4.20% |
8 | モンスター・ビバレッジ | 米国 | 生活必需品 | 3.00% |
9 | コストコ・ホールセール | 米国 | 生活必需品 | 2.90% |
10 | バーテックス・ファーマシューティカルズ | 米国 | ヘルスケア | 2.800% |
マイクロソフト、アルファベット、アマゾン・ドット・コムなどいわゆるGAFAの会社が入っています。
VISAやユナイテッドヘルスグループなどが入っていることから、かなりS&P500インデックスファンドに近いポートフォリオな気がします。
つまり焦点はインデックスの真似事でインデックスをアウトパフォームできているのかということですね。
2024年1月1日基準のS&P500の組み入れ銘柄は以下になります。アップル、マイクロソフト、アマゾン、テスラ、Googleとよく知っている銘柄が並んできますね。
順位 | 銘柄名 | ティッカー | 比率 |
1 | マイクロソフト | MSFT | 6.12% |
2 | アップル | AAPL | 5.29% |
3 | エヌビディア | NVDA | 2.54% |
4 | アマゾン | AMZN | 2.02% |
5 | アルファベット A | GOOG | 1.60% |
6 | メタプラットフォーム | META | 1.56% |
7 | バークシャーハサウェイ | BRK.B | 1.47% |
8 | アルファベット | GOOGL | 1.37% |
9 | ブロードコム | AVGO | 1.34% |
10 | テスラ | TSLA | 1.16% |
アライアンス・バーンスタインと並べてみましょう。かなり上位銘柄がかぶっていますよね。
No. | アライアンス・バーンスタイン | S&P500 |
1 | マイクロソフト | マイクロソフト |
2 | エヌビディア | アップル |
3 | アマゾン・ドット・コム | エヌビディア |
4 | メタプラットフォーム | アマゾン |
5 | VISA | アルファベット A |
6 | ユナイテッドヘルス・グループ | メタプラットフォーム |
7 | アルファベット | バークシャーハサウェイ |
8 | モンスター・ビバレッジ | アルファベット |
9 | コストコ・ホールセール | ブロードコム |
10 | バーテックス・ファーマシューティカルズ | テスラ |
5銘柄がインデックスファンドと被っていました。モンスタービバレッジや、バーテックスなどは攻めのポートフォリオと捉えられるような気がしますね。
モンスタービバレッジは年初来好調というほどではないですがプラスです。
株価指数は2022年は暴落しましたが2023年は大幅に回復しているので2023年のパフォーマンスは良いことが期待されます。(後述)
アクティブ投信なのでインデックスをアウトパフォームして欲しいものです。
参考までに以下はポートフォリオの過去の変異です。常にマイクロソフトを一位に置いていますね。
2024年2月末 | 2024年1月末 | 2023年9月末 | 2023年6月末 | 2023年4月末 | 2023年2月末 | 2022年12月末 | 2022年9月末 | |
1 | マイクロソフト | マイクロソフト | マイクロソフト | マイクロソフト | マイクロソフト | マイクロソフト | マイクロソフト | マイクロソフト |
2 | エヌビディア | エヌビディア | アルファベット | VISA | ユナイテッドヘルス | ユナイテッドヘルス | ユナイテッドヘルス | アルファベット |
3 | アマゾン・ドット・コム | アマゾン・ドット・コム | ユナイテッドヘルス | ユナイテッドヘルス | VISA | VISA | VISA | ユナイテッドヘルス |
4 | メタプラットフォーム | アルファベット | アマゾン・ドット・コム | アルファベット | アルファベット | アルファベット | アルファベット | VISA |
5 | VISA | ユナイテッドヘルス | VISA | アマゾン・ドット・コム | アマゾン・ドット・コム | アマゾン・ドット・コム | バーテックス | バーテックス・ファーマシューティカルズ |
6 | ユナイテッドヘルス・グループ | VISA | エヌビディア | エヌビディア | バーテックス | ゾエティス | モンスター・ビバレッジ | アマゾン・ドット・コム |
7 | アルファベット | モンスター・ビバレッジ | モンスター・ビバレッジ | モンスター・ビバレッジ | ゾエティス | バーテックス | ゾエティス | ゾエティス |
8 | モンスター・ビバレッジ | メタプラットフォームズ | コストコ・ホールセール | フォーティネット | モンスター・ビバレッジ | モンスター・ビバレッジ | ホームデポ | モンスター・ビバレッジ |
9 | コストコ・ホールセール | バーテックス | バーテックス | インテュイティブ・サージカル | コストコ・ホールセール | コストコ・ホールセール | インテュイティブ | ホームデポ |
10 | バーテックス・ファーマシューティカルズ | コストコ・ホールセール | インテュイティブ・サージカル | バーテックス | エヌビディア | フォーティネット | コストコ・ホールセール | クアルコム |
Aコース・Bコース・Cコース・Dコースの違いとは?何故BコースとDコースが人気なのか?
アライアンスバーンスタインは4つのコースが用意されています。
Aコース | 為替ヘッジあり |
Bコース | 為替ヘッジなし |
Cコース | 為替ヘッジあり・毎月決算型 |
Dコース | 為替ヘッジなし・毎月決算型 |
「為替ヘッジなし」だとドル円が上昇すると株価は上昇し、反対にドル円が下落すると株価は下落します。
2022年は為替ヘッジなしのBコースとDコースであれば、株式市場の暴落を為替がクッションとしてダメージを和らげたはずです。
故にAコースやCコースに比べてBコースやDコースが人気だということですね。
しかし、今後は米国の不況織り込みからの円高が見込まれているので、為替ヘッジなしには厳しい時代が到来しています。
また、毎月決算型では分配金を多く拠出するため複利リターンが毀損します。
アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信の運用実績・リターンはどうか?
2022年は円安が35%程度進みましたので、為替ヘッジありとなしで大きくパフォーマンスが異なります。
ファンドの銘柄選定力を見極めるには為替ヘッジありを見る必要があります。
Aコース(為替ヘッジあり)
やはり2022年より大きく下落しています。1年で-32%と、大暴落と言っても良い水準です。
2023年以降も銀行破綻など物騒なニュースが続き、不況を織り込みさらなる下落の可能性もあるため、予断を許さない状況です。
AIブームで大型テックに資金が入りましたが、7-9月でしっかり失速していますね。
1-3月期 | 4-6月期 | 7-9月期 | 10-12月期 | 1-12月期 | |
---|---|---|---|---|---|
2023年 | 7.28% | 8.71% | -3.90% | 11.75% | 25.24% |
2022年 | -12.09% | -19.53% | -5.86% | 2.21% | -31.93% |
2021年 | 0.30% | 14.85% | 0.01% | 11.68% | 28.67% |
2020年 | -9.66% | 21.48% | 9.06% | 10.09% | 31.77% |
2019年 | 14.45% | 3.32% | -0.12% | 10.47% | 30.47% |
17年で考えると、平均年利回りは6.4%です。インデックスファンドのここ30年の利回りを下回ってしまっています。
Bコース(為替ヘッジなし)
17年の平均利回りは8.93%でインデックスファンドと同水準のリターンですが、為替の影響が大きすぎるため、本来の実力を見るのであればヘッジありを見た方が良いです。
長期を見据えて投資をするのであれば、ファンドの真の実力を測る必要があります。
今後は不況織り込みの円高が見込まれており、株式市場の下落のダメージが到来する可能性が高いです。
1-3月期 | 4-6月期 | 7-9月期 | 10-12月期 | 1-12月期 | |
---|---|---|---|---|---|
2023年 | 9.91% | 19.55% | 0.63% | 7.75% | 42.47% |
2022年 | -6.82% | -9.20% | 0.84% | -4.92% | -18.89% |
2021年 | 7.27% | 14.70% | 1.28% | 14.66% | 42.87% |
2020年 | -10.71% | 20.62% | 7.43% | 8.08% | 25.05% |
2019年 | 15.45% | 1.10% | 0.57% | 12.71% | 32.30% |
Cコース(為替ヘッジあり・毎月決算型)
以下はCコースの基準価額の推移です。
Aコースと比べて高い成績にみえますが、それは運用開始時期が違うからですね。基準価額は分配金をださずに運用をつづけた場合の仮想敵なものです。
分配金をだした瞬間に20.315%の税金が差し引かれるので上記の成績は達成できません。
1-3月期 | 4-6月期 | 7-9月期 | 10-12月期 | 1-12月期 | |
---|---|---|---|---|---|
2023年 | 7.33% | 8.77% | -3.84% | 11.71% | 25.39% |
2022年 | -12.17% | -19.39% | -5.70% | 2.20% | -31.77% |
2021年 | 0.25% | 14.75% | 0.05% | 11.72% | 28.58% |
2020年 | -9.72% | 21.67% | 8.98% | 10.14% | 31.85% |
2019年 | 14.41% | 3.31% | -0.28% | 10.43% | 30.16% |
Dコース(為替ヘッジなし・毎月決算型)
Dコースのリターンは以下となります。
同じくBコースと比べて高い成績にみえますが、それは運用開始時期が違うからですね。基準価額は分配金をださずに運用をつづけた場合の仮想的なものです。
1-3月期 | 4-6月期 | 7-9月期 | 10-12月期 | 1-12月期 | |
---|---|---|---|---|---|
2023年 | 9.84% | 19.37% | 0.54% | 7.70% | 41.97% |
2022年 | -6.69% | -9.15% | 0.90% | -4.94% | -18.68% |
2021年 | 7.16% | 14.57% | 1.34% | 14.49% | 42.44% |
2020年 | -10.66% | 20.58% | 7.38% | 8.08% | 25.03% |
2019年 | 15.40% | 1.12% | 0.56% | 12.60% | 32.14% |
アライアンスバーンスタイン米国成長株投信Dコースが特に人気の理由とは?
筆者としてはなぜ、Dコースが大人気なのか疑問に思い分配金拠出後の基準価額を調べてみました。
すると、以下の通り10年間ほぼ横ばいです推移しています。つまり、投資家は元本が少し増えながら分配金を得続けたということになります。
そして、分配金はリターン次第で変動が激しいですが直近だと1200円から3300円となっています。つまり得られたリターンを全て分配するように設定しているということですね。
基準価額1万円と簡単に計算すると年間配当金は12%〜33%という非常に高い利回りになります。
年合計 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
2024年 | 500円 | 200 (01/15) |
300 (02/15) |
-- -- |
-- -- |
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2023年 | 1,600円 | 0 (01/16) |
0 (02/15) |
0 (03/15) |
100 (04/17) |
100 (05/15) |
200 (06/15) |
200 (07/18) |
200 (08/15) |
200 (09/15) |
200 (10/16) |
200 (11/15) |
200 (12/15) |
2022年 | 1,100円 | 200 (01/17) |
100 (02/15) |
0 (03/15) |
200 (04/15) |
0 (05/16) |
0 (06/15) |
100 (07/15) |
200 (08/15) |
100 (09/15) |
100 (10/17) |
100 (11/15) |
0 (12/15) |
2021年 | 3,300円 | 200 (01/15) |
300 (02/15) |
200 (03/15) |
300 (04/15) |
200 (05/17) |
300 (06/15) |
300 (07/15) |
300 (08/16) |
300 (09/15) |
300 (10/15) |
300 (11/15) |
300 (12/15) |
2020年 | 2,000円 | 200 (01/15) |
200 (02/17) |
0 (03/16) |
0 (04/15) |
100 (05/15) |
200 (06/15) |
200 (07/15) |
300 (08/17) |
200 (09/15) |
200 (10/15) |
200 (11/16) |
200 (12/15) |
分配金をだした瞬間に20%の税金が拠出され、さらに複利運用もできないので分配金は出さない方が最終的に大きなリターンとなるのですが、皆さんお小遣いが欲しいんでしょうね。
ただ、ここ10年の堅調な運用は「期間限定」のものであるということをしっかりと頭にいれておく必要があります。
1980年代以降米国の金利は一貫して低下の一途をたどりました。これがハイテク株の株価を押し上げていきました。
しかし、上記の右端を見ていただければわかりますが2022年から状況が変わっています。
1980年代以来の高いインフレが発生してインフレを沈静化するために金利を引き上げざるをえなくなっており急激に政策金利は上昇しています。
そして、それに伴い株価に大きな影響を与える長期金利も上昇しています。2024年現在、インフレ率は見た目上、低下していますが長期金利は高水準を維持しています。
つまり、ここまで成長株の株価を支えてきたドライバーをうしない、今後は今までのようなリターンが見込めなくなっているのです。
そして、金利が高止まりしインフレも高い状態が維持されているので景気後退が目前に迫っています。
そして、更に2023年を通じてエネルギー価格の低下で進んできたインフレの低下が反転の兆しを見せています。
一度、高いインフレが発生するとインフレは粘着し、場合によっては何回も波をつくって押し寄せてきます。
実際、現在と同じ強烈なインフレが発生した1970年代では10年間のS&P500指数のリターンはゼロでしたからね。
S&P500指数やナスダック総合指数などのインデックスとの比較
アライアンスバーンスタイン米国成長株投信(ヘッジあり)つまりドル建のリターンとS&P500指数とナスダック総合指数との比較は以下となります。
アライアンスバーンスタイン(Aコース)
S&P500指数
ナスダック総合指数
ハイテク銘柄が多いにも関わらず、ナスダック総合指数に大きく劣後してS&P500指数にすら劣後する成績となっています。
ハイテクが多いにも関わらず、ハイテクが堅調な相場で相場全体を表現するS&P500指数に劣後しているのは論外ですね。アクティブ投信としては面目丸つぶれですね。
→ アクティブ運用型とパッシブ運用型の投資信託のどちらが優れているのか徹底比較!インデックス投資は本当に最強なのか?
アクティブなファンドに投資をするのであれば、指数よりも高いリターンを安全に出せるファンドが魅力的になります。
筆者はヘッジファンドに投資をして安全に資産を形成していっています。ヘッジファンドは以下の通り指数よりも高いリターンを暴落を抑えながら実現しています。
以下で日本の個人投資家でも投資できる魅力的なファンドについても筆者が投資しているものも含めて纏めていますのでご覧いただければと思います。
アライアンスバーンスタイン米国成長株投信(Dコース/Bコース)の掲示板の口コミや評判をチェック
Yahoo!ファイナンスや5chなど掲示板での口コミを見ていきましょう。
去年の今頃までは、ここはひたすら負け知らず。最強の投信だったね。
今じゃ最低のパフォーマンスだが。N村から電話で月曜日に買い増しを勧められました。ここ勧めら購入してから、既に18%のマイナスなんですが・・・。買い増ししましたが大丈夫かなぁ~
円安が進行している中で、ヘッジ有で米国株下落は痛いね。
数年単位で忘れて保持しているか、損きりして別に乗り換えるかですね。ここは人気無いね。投稿数が少なすぎです。
損はしない銘柄とだけ言っときますか。
テーマ投信に比べると、そこまでひどい口コミはありませんね。
ほぼインデックスファンドなので、手数料などを考えるとインデックスファンドに負けてしまいますが、指数に対して大差がついていないので、ましな投資信託の部類とも言えます。
ただ、Dコースに関しては以下の不満がありました。
Dコースの口コミ
もう1年以上普通分配金貰えてません。
せめて今年ラスト月はビッグなクリプリ欲しい!
普通分配金というのは得られた利益から分配金を得るというものです。
普通分配金がもらえていないということは、Dコースでは特別分配金を出しているということになります。
特別分配金は預け入れた元本から分配金が出されるので、手数料をはらって投信を購入した上で預金のようにお金を引き出していることと同義になります。
毎月分配型の投信ではこのような状態が頻繁におこり金融庁も警鐘をならしています。また、このような商品が販売されているのは日本だけです。
金融機関の毎月お小遣いがもらえますよという甘いことばには騙されないようにしましょう。
また、5chでは以下の口コミがありました。
5ch口コミ
この円安でこれなら円高に振れたらどうなるんだ
BコースやDコースは為替ヘッジなしなのでドル円が上昇したら株価が上昇します。
2022年に入りドル円は115円から150円まで30%上昇しました。(現在は130円程度まで落ち着きましたが、まだまだドル高に振れる可能性が高いです)
これは米国と日本の金利差の拡大によるものです。為替は国力とかいう曖昧なものではなく主に金利差で決定されます。
そして、この日米の金利差は今後縮小することが見込まれています。理由は急激なインフレとFRBの利上げで米国の景気が後退する懸念が高まっているからです。
現在、リセッション確率は61%まで上昇しています。ここ数年で最も高いレベルです。
景気後退となると金利を引き下げる必要がでてくるので米国の金利は下落します。日本は常にゼロ近傍で一定なので日米の金利差は縮小します。
すると、少し先になるかもしれませんが、今まで伸びていたドル円は急激な逆回転を始めるのです。
これからBコースやDコースは今年の副作用で円高で大きな逆風に見舞われることが想定されます。
2023年の年内など短期的には125円を目指していくことになるかと思います。
今後はどうか?2024年以降の見通しは危ない?
基本的にインデックスファンドのようなポートフォリオであり、リターンも変わらないので、米国株式市場全般の見通しが適用されると思います。
さて、米国ですが、現在はご存知の通りインフレが止まっておらず米FRBの金融引き締めは終わっていません。
金融引き締めで株式市場でパフォーマンスを出すのは至難の技であり、ロングポジションのファンドの社員は次々に解雇され無職になっていきます。
株式市場が活況、そして上昇していくには金融緩和がマストです。しかし、金融緩和をするにはインフレをまず解決しなければなりません。
そして、このインフレは残念ながら不況が到来しないと終わりません。そして不況がきてようやくFRBは利下げを行います。
そしてFRBが利下げせざるを得なくなった直後に株価は過去50年で暴落しています。
現在は景気後退による暴落が発生するまでの中間反騰局面です。現在、まだ景気後退に陥っていないのはパンデミック期にばらまいた貯蓄が残っているからです。
しかし、インフレによって個人貯蓄が尽きるのは時間の問題です。2024年は貯蓄が尽きて不況が到来する見込みとなっています。
不況が到来すると消費ができなくなるので企業収益も下がっていきます。
つまり、あと1〜2年以上は厳しい環境が想定されます。更にFRBが金利を引き下げる局面ではドル円も金利差縮小によって下落します。
為替ヘッジなしのBコースやDコースは得に厳しい展開となることが想定されます。
重要なのはどのような環境でも安定したリターンを得ることです。
以下で市場環境によらず高いリターンを出す投資先について紹介していますので参考にしていただければと思います。