投資信託

成績が良いと評判のキャピタル世界株式ファンドは今後もおすすめできる?組入銘柄や運用成績(利回り)を徹底評価!

2021年8月26日

キャピタル世界株式ファンド

成績が良いと評判の投資信託に「キャピタル世界株式ファンド」があります。

キャピタル世界株式ファンドはキャピタルグループが運用する投資信託で、世界各国の株式を厳選して投資を行っています。

 

本日はキャピタル株式ファンドの特徴についてお伝えした上で実績を紐解いていきたいと思います。

また、一言にキャピタル世界株式ファンドといっても4種類存在しています。それぞれの違いについても触れていきます。

最後に果たして今後も同ファンドに投資妙味があるのか?という点まで踏み込んでいきたいと思います。

 

そもそもキャピタルグループとは?

投資信託運用会社といえば野村證券グループや大和証券グループなどといった大手金融機関の関連会社のイメージが強いと思います。

ただ、日本の皆様としてはキャピタルグループという名前を聞いた方は少ないのではないでしょうか。

 

キャピタルグループは1930年にロサンゼルスで創業した歴史ある資産運用会社です。

運用残高は世界第7位という巨大な規模の資産を運用している会社なのです。因みに20位までに日本の運用会社は一つも入っていません。寂しいものですね。

 

Rank Fund Market Total Assets
1 BlackRock U.S. $8,676,680
2 Vanguard Group U.S. $7,148,807
3 Fidelity Investments U.S. $3,609,098
4 State Street Group U.S. $3,467,467
5 Allianz Group Germany $2,934,265
6 J.P. Morgan Chase U.S. $2,716,000
7 Capital Group U.S. $2,383,707
8 BNY Mellon U.S. $2,210,574
9 Goldman Sachs Group U.S. $2,145,000
10 Amundi France $2,126,391
11 Legal & General Group U.K. $1,736,402
12 Prudential Financial U.S. $1,720,958
13 UBS Switzerland $1,641,000
14 Franklin Templeton U.S. $1,497,955
15 Morgan Stanley U.S. $1,474,627
16 T. Rowe Price U.S. $1,470,500
17 Wells Fargo U.S. $1,455,000
18 BNP Paribas France $1,430,900
19 Northern Trust U.S. $1,405,300
20 Natixis Investment Managers France $1,389,663

世界有数の資産運用会社によって運用されていることがわかります。

それではファンドの特徴を見ていきましょう。

 

キャピタル世界株式ファンドの特徴

キャピタル世界株式ファンドは以下の基準で銘柄を選定しています。

キャピタル世界株式ファンドの銘柄選定基準

 

上記は特段特別なプロセスではなく、どのアクティブファンドも銘柄選定のプロセスとして基本的に辿るものです。投資対象としては「世界の株式」という点が特徴的です。

多くの投資信託は投資する地域を事前に決めていますが、キャピタル世界株式ファンドは世界各地に分散投資をしているのです。

 

4種類のキャピタル世界株式ファンド「通常盤」「限定為替ヘッジ」「分配重視」「分配重視/限定為替ヘッジ」を比較

一言にキャピタル世界株式ファンドといっても4つの種類が存在しています。

  • 「通常盤」
  • 「限定為替ヘッジ」
  • 「分配重視型」
  • 「分配重視型/限定為替ヘッジ」

 

通常盤 為替ヘッジも行わず分配金も年1回に抑制している
限定為替ヘッジ 米ドルやユーロやGBPなどの主要通貨に対してのみ円に対しての為替ヘッジを行う
分配重視型 主要通貨に対して為替取引は行わないが年間2回分配金を拠出
分配重視型/限定為替ヘッジ 主要通貨に対して為替ヘッジをしながら年2回分配金を拠出

 

分配金を拠出することで拠出時に20.315%の税金が徴収されるだけでなく複利効果を得ることができなくなります。

長期的に資産を形成したいという方は通常盤か限定為替ヘッジ版を洗濯することを推奨します。

 

 

キャピタルワールドの国別構成比率と業種別構成比率

では直近の2022年6月末時点の月次報告書を基にした国別構成比率と業種別構成比率を見ていきたいと思います。

 

国別構成比率

 

国名 構成比率
米国 53.00%
フランス 6.90%
英国 4.10%
オランダ 3.30%
日本 3.00%
台湾 2.70%
デンマーク 2.70%
スイス 2.50%
カナダ 2.50%
香港 2.10%
その他 17.20%

 

 

米国の比率が大きく見えますが、現在世界の時価総額の60%は米国株で占められています。つまりオーバーウェイトというほどではありません。

ただ、フランスやオランダや英国といった欧州の国家の組入比率が比較的多くなっており日本がアンダーウェイトとなっています。

 

ただ、売上ベースでみると新興国市場(エマージング市場)の比率が大きくなっています。つまり先進国の企業が新興国市場で大きな収益を上げているということですね。

 

キャピタル世界株式ファンドが投資をする銘柄がどの地域で売上をあげているか

 

 

また、以下は業種別の構成比率です。ハイテク産業が多い情報技術やヘルスケアセクターの比率が大きくなっています。

一般消費財・サービスに関しては後続で判明しますが、テスラとアマゾンがこのカテゴリーに入っており、この2社はハイテク企業とも取れますので、本当に情報技術に偏ったポートフォリオになっていることがわかります。

 

キャピタル世界株式ファンドの業種別構成比率

業種名 構成比率
情報技術 19.8%
一般消費財・サービス 15.5%
ヘルスケア 15.0%
金融 10.4%
コミュニケーションサービス 8.9%
素材 6.5%
生活必需品 6.3%
エネルギー 5.6%
公益事業 3.3%
不動産 1.3%
現金 0.6%
現金・その他 6.7%

 

情報技術に偏っているということは、政府の利上げ局面で大ダメージを避けられないのですが、2022年の運用は大丈夫なのか心配になってしまいます。現在は7月ですが、利上げの真っ最中です。

 

キャピタル世界株式ファンドの構成上位10銘柄

以下はキャピタル世界株式ファンドの構成上位10銘柄です。

2020年に株式市場を賑わせたテスラや、米国ハイテク企業群であるGAFAMが大きな比率を占めています。

 

上位は米国のハイテク企業で独占している感じですね。2022年8月末時点のポートフォリオです。

 

銘柄名 国名 業種名 比率
1 テスラ 米国 一般消費財・サービス 6.20%
2 マイクロソフト 米国 情報技術 4.20%
3 アルファベット 米国 コミュニケーショ ン・サービス 2.80%
4 台湾セミコンダクター・ マニュファクチャリング 台湾 情報技術 2.50%
5 メタプラットフォーム 米国 コミュニケーショ ン・サービス 2 1.70%
6 ASMLホールディング オランダ 情報技術 1.70%
7 アマゾン・ドット・コム 米国 一般消費財・サー ビス 1.60%
8 アストラゼネカ 米国 ヘルスケア 1.30%
9 ネスレ 米国 情報技術 1.30%
10 ノボルディスク デンマーク ヘルスケア 1.30%
 TOTAL 24.00%

 

以下は2022年2月末時点のポートフォリオですが、テスラが一位であることは変わらず、アルファベットが上位にきていますね。

ペイパル、JPモルガンは消えました。相場全体が下落しており、ポートフォリオ内でユンいが変わっているのでしょう。

 

銘柄名 業種名 比率
テスラ 米国 一般消費財・サービス 5.0%
マイクロソフト 米国 情報技術 3.5%
アマゾン 米国 一般消費財・サービス 3.1%
フェイスブック 米国 コミュニケーションサービス 3.1%
TSMC 台湾 情報技術 2.9%
アルファベット(Google) 米国 コミュニケーションサービス 2.6%
ASML オランダ 情報技術 2.6%
ペイパルホールディングス 米国 情報技術 1.9%
JPモルガン 米国 金融 1.3%

 

他には世界最大の半導体製造メーカーのTSMCや半導体製造装置メーカーのASMLなどを組み入れています。10銘柄中7銘柄がハイテク企業となっています。

 

ポートフォリオ第一位のテスラは年初来で-44.22%です。

TSLA株価

 

第二位のマイクロソフトも-30%と暴落していますね。

マイクロソフト 株価

 

 

ポートフォリオの主力がこの有様なので、キャピタル世界株式ファンドをおすすめしない人が続出するのも理解できます。

 

 

やめとけ、儲からないと最近評判のキャピタル世界株式ファンドの運用実績

以下は通常盤のキャピタル世界株式ファンドの運用実績を紐解いていきます。

キャピタル世界株式ファンドの運用実績

1年 3年
(年率)
5年
(年率)
10年
(年率)
トータルリターン -6.76% 15.69% 11.12% 13.80%
標準偏差 19.58 19.57 18.14 16.96

 

やはり直近はマイナスが出ていますね。

標準偏差というのは投資におけるリスクであり価格の値動きの激しさのことを意味します。

→ 投資におけるリスクとは!?ハイリスクハイリターン投資よりローリスクミドルリターン投資を狙おう!

 

10年のリターン14.39%とリスク17.65%から考えられる今後1年間のリターンは以下となります。

 

【68.3%の確率】

▲2.10%(=リターン14.86%-リスク16.96% )

+31.82%(=リターン14.86%+リスク16.96%)

 

【95.4%の確率】

▲19.06%(=リターン14.86%-リスク16.96% ×2 )

+48.78%(=リターン14.86%+リスク16.96% ×2 )

 

【99.7%の確率】

▲35.02%(=リターン14.86%+リスク16.96%×3 )

+65.74%(=リターン14.86%+リスク16.96%×3 )

 

 

標準偏差が大きいので市場でショックが起こると大きなマイナスを被る可能性があります。

すでに株式市場は下落しておりマイナスを被っていますが、さらに傷口が広がる可能性は否めません。

 

 

全世界の株式市場の動きを表すeMAXIS全世界株式とキャピタル世界株式ファンドを比較

キャピタル世界株式ファンドはアクティブ型の投資信託なので市場平均に対してプラスのリターンをだしている必要があります。

以下はキャピタル世界株式ファンドと全世界の株式市場の動きをあらわす「eMAXIS全世界株式」との比較となります。

 

青:キャピタル世界株式ファンド
赤:eMAXIS全世界株式ファンド

キャピタル世界株式ファンドとeMAXIS全世界株式インデックスとの比較

 

 

2020年のコロナショック以降、eMAXIS全世界株式ファンドに対して大きくアウトパフォームした成績となっていましたが、結局はeMAXIS全世界株式ファンドに敗北を喫しています。

コロナショックからの金融緩和によって金利が低下したことでハイテクグロース企業の勢いが強い相場環境が強かったなど追い風がありましたが、インデックスファンドに負けてしまうのはアクティブファンドとしては大問題です。

 

わかりやすく以下は過去1年のリターンです。

 

青:キャピタル世界株式ファンド
赤:eMAXIS全世界株式ファンド

 

 

市況環境が悪いので、パフォーマンスが悪いのは理解できますがインデックスファンドには勝ってほしいところです。

これからまだまだ高止まりしたインフレを退治すべく、FRBは利上げを続ける必要がありますので、ハイテク株には逆風が吹き荒れています。

タイミングとしては、現在購入するのは自殺行為と言っても言い過ぎではないほどです。

 

キャピタル世界株式ファンドの評判・口コミ

インターネット上では以下のようなものが見つかりました。筆者の周りではこの金融引き締め時にキャピタル世界株式ファンドを話題にする人は皆無です。ハイテク企業には逆風ですからね。

今後はどうなる?

キャピタル世界株式ファンドは全世界の株式に投資をしている投資信託です。

4種類ありますが、一番長期的にリターンが高いのは分配金が少ない「通常盤」か「限定為替ヘッジ版」となります。

 

組入銘柄は米国のハイテク銘柄が中心となっています。過去のリターンは高いのですが標準偏差も高く最大損失は高くなることも念頭におく必要があります。

 

現在、コロナショック後からの株価急騰によるバリュエーションの高騰によって2021年後半から軟調に推移し、2022年に入り市場は調整局面となっています。

ナスダック 株価

 

金融正常化に伴って金利が上昇局面となると最も大きな影響を受けるのはハイテクグロース企業です。今この段階から投資をする妙味は薄いと考えます。

 

どのような環境でも下落を免れて安定したリターンを叩き出すことができるファンドについては、以下で分析していますので参考にしていただければと思います。

投資信託の選び方・個別商品分析

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最後に

投資

 

>>>個人的おすすめファンドランキング

 

私がファンドを選ぶ際に気をつけていることは、「長期で明確な戦略を実行し」、「確かなリターンをあげている」「経歴、実績共に優秀なファンドマネジャーが運用しているかどうか」、これだけです。

短期間における投資ファンドのハイリターン実績は全て無視しています。真に勝率が高い投資家は長期でみると、ピカピカな運用実績に収束します。

しかし、短期は短期。ただの運である可能性が高く、ファンドの本当の実力を測れるものではありません。

日々の膨大なニュースに翻弄され、株価の上げ下げで感情的に取引してしまう個人投資家が日本には溢れています。

しかし、投資とは自身の得意とする、勝率の高い戦略を見つけ、愚直に実行するだけなのです。これには膨大な作業量(決算読み込み、市場調査など)と強い精神力を必要とします。

このように、本当は投資とはシンプルでつまらないものです。

 

投信やヘッジファンドを選ぶ際は、この投資の考え方、哲学をしっかり持っているファンドマネジャーが在籍するファンドを選びましょう。それだけで大損することはまずありませんし、周囲の人が驚くようなリターンを自身があげていることに気づくはずです。リターンの差とはこの思考、また投資とは何かを知っているかどうかで大きく変わります。

 

勝率の高い投資戦略を愚直に実行しているファンドマネジャーが在籍するファンドを私の目でも選んでいますので、以下の記事も参考にしてみてください。

 

 

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