退職金

三菱東京UFJ信託銀行で退職金を運用するプランとはどのようなものが?日本最大金融グループの資産形成法をチェック。

2021年10月12日

退職金でまとまったお金を手にするも、すぐに全部使うわけではなく、堅実に自分の老後資産として活用していきたいですよね。

また、運用して資産を増やしつつ自分の老後人生の質を高め、また孫など子供の教育費の足しに少しでもなればと考える人も多いでしょう。

 

そんなニーズに応える形で、銀行や証券会社が積極的に運用商品を提供しています。以前に野村證券について見てきましたが、今回は三菱東京UFJ信託銀行が提供する運用プランを見ていきたいと思います。

 

MUFG資産運用プラン

 

大きく4つ。ファンドラップ、投信、ずっと安心、定期預金コースがありますね。一つずつ噛み砕いていきたいと思います。

 

定期預金コース

定期預金コースは以下の人向けです。

・退職金の使い道がまだ決まっていない方

・資産形成を始める前にじっくり考えたい方

 

ノープランの人向けというだけでした。定期預金にずっと置いておくというのは今のご時世あり得ないことなので、ここは深掘りしません。

→ 1000万円以上の資産を大口定期預金で運用。銀行の優遇メリットと金利比較!おすすめは?どこに預けるべきか。

 

定期預金コース

 

総額1,000万円を年0.8%の円定期預金に3か月お預入れの場合、3か月後のお利息お受取額(税引後)の概算=約15,937円(税後0.63%)

まぁ、年間5万円くらいでしょうか。どうでもいいので細かい計算はしません。

 

 

ずっと安心コース

ずっと安心コースは以下の人向けです。

・退職金などを給料や年金のように定期的に一定額を分割してお受け取りになりたい方

・退職金などの一部をご家族のために残したい方

 

こちらは退職金をすぐ使ってしまう、誰かに管理してほしいといった人向け・・・。こんな人いるんでしょうか。相当な浪費家ということなのでしょうか。

退職金を家族のために一部残したい方。これも自分で管理するつもりがないということなのでしょうか。そもそもこのコースを選ぶ人は投資をすべきではないと思います。

 

UFJ信託に相談するということですねきっと。たぶんですがファンドラップか投信をスムーズに勧められると思います。

 

 

図を見ると複雑に見えますが、要するに「お小遣い制」です。UFJ信託にお小遣いを貰いながら生活をするということです。たしかに資産が10億円を超え始めてくると色んな資産に投資をしたり、子孫の学費やらで資産管理は非常に煩雑になります。

そんな時に富裕層はファイナンシャルプランナーを専属で雇っていたりしますよね。しかし、上記のような1500万円程度でUFJ信託に専属ファイナンシャルプランナーをしてもらう必要はあるのでしょうか。

 

商品があるということは、ニーズがあるんでしょうねきっと。

 

 

ファンドラップコース

ファンドラップコースに向いているのは以下のような人です。

・プロに運用を任せたい方

・資産形成はしたいが、自分で運用を考える時間がない方

・投資信託や外貨預金などでの資産形成の経験がない方で、新たに資産形成を始めてみたい方

 

要するに投資しようぜという商品です。

 

ファンドラップについて詳しくは以下で以前に触れました。

>>>ファンドラップの問題点。相続などを含むワンストップサービスを展開する野村証券のラップ口座は運用に最適なのか?

 

ファンドラップとは、投資家の人の意向に沿って投資計画を作成し、運用方針を確定するものです。

要するに、相談相手がいる投資信託、くらいに捉えれば問題ありません。

特徴としては、最低でも500万円以上ないと始められない、一般的な投資信託に比べて手数料がとても高い、などが揚げられます。

 

ファンドラップは多数の証券会社が今、こぞって参入していますが(とても儲かるから)、とある調査会社が調べた運用リターンの結果は以下の通りです。

 

順位 サービス名 ネットリターン ① 過去の運用実績 ② 投資一任手数料 ③
(②-③)
1 SMBCファンドラップ 8.07% 年率 9.58% 1.51%
2 三井住友信託ファンドラップ 4.69% 年率 6.20% 1.51%
3 野村ファンドラップ 4.57% 年率 5.93% 1.36%
4 ダイワファンドラップ 2.86% 年率 4.367% 1.51%
5 日興ファンドラップ -2.18% 年率 -0.88% 1.30%
6 みずほファンドラップ -3.44% 年率 -1.82% 1.62%
- 三菱UFJ信託ファンドラップ - 運用期間が 1.51%
1年未満の為除外
- 野村エグゼクティブラップ - オーダーメイドの為非公表 1.62%
- 三井住友信託SMA - オーダーメイドの為非公表 1.73%
- ダイワSMA - オーダーメイドの為非公表 最低投資額が
1億円以上のため除外

 

*2016年4月~7月にかけて調査を実施し、大手7社・10サービスについて比較・検討

「ネットリターン①」について:「過去の運用実績(年率換算)」-「投資一任手数料」で計算

「過去の運用実績②」について:公表されている中で最も運用期間が長いものを利用、ポートフォリオが複数存在する場合はミドルリスクのものを利用。また、運用実績は各社へのヒアリング調査によるもので、実態の数値と異なる可能性がございます。

「投資一任手数料③」について:投資額を1,000万円~5,000万円とした際の最も高い料率で計算。小数点以下4桁を四捨五入。野村ファンドラップはリスク水準によって手数料水準が変動になるため、リスク水準を普通として算出しています。

引用元:https://fundwrap-research.com/

 

ただ、上記のリターンを見る限り、もっと良い投資先はいくらでもあると思います。

【2021年・国内和製優良ヘッジファンド】おすすめ投資先ランキング〜リスクを抑え安全・着実に資産を増やせる運用先(投資信託などアクティブファンド含む)を紹介〜

 

 

投信コース

投信コースは以下の方向けです。

・株式、投資信託、外貨預金などの運用商品での資産形成の経験をお持ちの方

・運用商品での資産形成の経験はないが、自分で資産配分や運用対象などを決めて資産形成を始めたい方

 

能動的に投資をしていきたいという人向けですね。自分で投資先を選び、UFJ信託社員によるアドバイスを受けることも可能とのことです。投資助言に近いのでしょうか。

 

投信コース50

 

但し、「対象の」投資信託とされているのであくまでもUFJ信託が用意した投資信託を選ぶことになるんですね。ここで円定期預金と投資信託の2つを調整することになっています。このコースでの定期預金は高いですね。

下手に投信を買わずに、投信コースを選んで全額円定期預金にできないのでしょうか?米国株インデックスくらいの利回りはノーリスクで実現できそうです。

そのために50%、30%以上は対象の投信となっているのですね。投資信託の手数料徴収があるからこそ、この定期預金金利は成り立っていることがよくわかりました。

 

対象投資信託はリンク先です。三菱系列の投資先が並んでいますね。

 

興味のある人は私が良いなと思っている投資先と比べてみると良いかと思いますが、私は基本的に投資信託はサラリーマンが運用しているものであり、あまり期待していないのでヘッジファンドなどに預けて堅実に運用しています。

 

【2021年・国内和製優良ヘッジファンド】おすすめ投資先ランキング〜リスクを抑え安全・着実に資産を増やせる運用先(投資信託などアクティブファンド含む)を紹介〜

 

 

本質的に資産運用はどうするべきなのか

資産運用はたしかに小難しく、情報が溢れており何が重要なのかがわかりません。

長年、資産を運用した経験がなければそれも当然です。資産はどうすれば増えるのか?そこから考えていけば良いと思います。

資産が増えるメカニズムとしては投資元本と如何に複利を活用できるかです。仮想通貨に投資をする、FXに投資をして短期でリターンを獲得する。これは投機であり資産運用ではありません。分別が必要です。

 

投資元本と複利を活用するとはどういうことなのでしょうか。退職金があるのであれば、1000万円以上はまとまった資金があるはずです。このまとまったお金は、資産運用の大きな武器になります。

1000万円を複利で運用していくと、気づけばとんでもない金額になっていきます。

その点は1000万円の運用記事で詳しく書きましたので参考にしてください。

 

貯金1000万円を高速で増やすために20%以上の利回りで運用すること難しい!?バフェットの長期リターンと肩を並べられるのか?

 

 

もちろん、資産を増やすにあたり「プロ」にアドバイスを求めるのは良いことだと思います。しかし、その人は本当にプロでしょうか。

私の祖父母は長年銀行の投資信託販売窓口にアドバイスを求め、よくわからない商品を買い続け長い年月をかけて資産を減らしていきました。投信の販売窓口はプロはプロでも「販売」のプロなのです。運用のプロではありません。そもそも日系金融機関に運用のプロと言える人はどれくらいいるのでしょうか。

 

その点を見極め、資産形成に励んでいきましょう。

 

 

最後に

投資

 

>>>個人的おすすめファンドランキング

 

私がファンドを選ぶ際に気をつけていることは、「長期で明確な戦略を実行し」、「確かなリターンをあげている」「経歴、実績共に優秀なファンドマネジャーが運用しているかどうか」、これだけです。

短期間における投資ファンドのハイリターン実績は全て無視しています。真に勝率が高い投資家は長期でみると、ピカピカな運用実績に収束します。

しかし、短期は短期。ただの運である可能性が高く、ファンドの本当の実力を測れるものではありません。

日々の膨大なニュースに翻弄され、株価の上げ下げで感情的に取引してしまう個人投資家が日本には溢れています。

しかし、投資とは自身の得意とする、勝率の高い戦略を見つけ、愚直に実行するだけなのです。これには膨大な作業量(決算読み込み、市場調査など)と強い精神力を必要とします。

このように、本当は投資とはシンプルでつまらないものです。

 

投信やヘッジファンドを選ぶ際は、この投資の考え方、哲学をしっかり持っているファンドマネジャーが在籍するファンドを選びましょう。それだけで大損することはまずありませんし、周囲の人が驚くようなリターンを自身があげていることに気づくはずです。リターンの差とはこの思考、また投資とは何かを知っているかどうかで大きく変わります。

 

勝率の高い投資戦略を愚直に実行しているファンドマネジャーが在籍するファンドを私の目でも選んでいますので、以下の記事も参考にしてみてください。

 

 

-退職金

© 2023 40歳外資系サラリーマンの資産運用録 Powered by AFFINGER5