最近まで投資信託やファンドの分析をしていましたが飽きてしまったので、前回の「株式投資の必勝法」記事に引き続き、コラムです(笑)
今回はお金持ちになるには投資が必要なのか、お金持ちになった後も投資は必要なのかということを書いていきます。
まず、大前提として、「投資」は人生で避けられるものではありません。
必ずやらなければダメです。欧米ではこれが共通認識であり、スーパーで浪費しまくっているおばちゃんですら、投資はしています。
日本人だけなのではないか?ここまで投資をしていないのは、と思うほどに日本は投資後進国です。
あまりにも日本人は投資をしないため、日本の家計の金融資産のうち、「現金・預金」は前年比1.9%増の991兆円と、2019年に過去最高を記録しました。
おめでとうございます。
さて、前置きはここまでにして、なぜ日本は投資後進国なのか、なぜ投資が必要なのか、お金持ちになっても投資は必要なのか。などなど。
少しお話をさせていただければと思います。
日本人は金融リテラシーが低い?なぜ?背景があるはず
なぜ日本人は投資をしないのか。
頭がおかしい。リテラシーが低い、お金を汚いものとしてるから投資教育も進まない。
色んな意見があります。
でも、私個人としては、誰も悪くないと思っています。
結論、日本人の投資に対する意識が低い理由は、永きにわたる「デフレ」が原因です。
1987年-1990年。何があった年でしょうか?
日本バブルですね。ジャパン・アズ・ナンバーワン。
世界の王、アメリカが一つの象徴とするロックフェラーセンターを所有するロックフェラーグループ(RGI)の株式51%。
これを日本の御三家財閥の一角、三菱グループの三菱地所が取得しておよそ8億4600万ドル(当時のレートで日本円にして約1200億円)で買収しました。
バブル当時の平成最後の企業の時価総額は、現在と比べられることも多々あります。
1989年と2019年を比較したものが以下です。
どれくらい日本が快進撃を進めていたかがよくわかりますね。
この頃は女の子たちはたくさんのアッシー君、メッシー君を抱えていたみたいですね。
聖地・ジュリアナ東京は毎週末大盛り上がり、何を血迷ったか、金が余り過ぎたのか千葉県にビバリーヒルズを模した「チバリーヒルズ」を作ってしまいました。今はもぬけの殻です。
さて、バブルがなぜ起きたのか、なぜ崩壊したのかは別の記事で面白おかしく書きたいと思いますが、バブルが崩壊し、日本に訪れたのはデフレの時代です。
細かくはここでは説明しませんが、インフレ=通貨価値の減価、デフレ=通貨価値の上昇、です。
デフレ下では「現金」が王様です。
キャッシュイズキング、現生しかわいは信用せえへんで、こういう時代がずーーーっと続いてきたわけざます。
ざっくりですが、投資に興味が向かない理由が少しはわかる気がしませんか?
そもそもバブル崩壊でひどい目にあった人はたくさんいますし、トラウマで投資なんてする気が起きない人もたくさんいます。
加えてデフレなら、投資する理由すらないんですよね。日本人の投資への意欲が低いのは仕方のないことです。
しかし、お金持ちになりたいのなら投資はどうしても必要
さて、2008年はリーマンショックがありましたが、その後アメリカ株式市場は大幅に回復し、投資資産を持っていたお金持ちはさらにお金持ちになっていきました。
強いアメリカ。国が徹底的な低金利政策を施し、デフレを起こさせず、国民の投資意欲を高める方向に動きました。
以下はアメリカを代表する指数であるS&P500のチャートです。
どういうことなのでしょうか?
リーマンショックで大打撃があったはずなのに、指数は3倍に成長しています。
誰も触れてはいけない真実ともいえますが、リーマンショック、つまりサブプライムローンで多くの人が家を失い、職を失いました。
米国人が強欲だった、自己責任という言葉が飛び交いましたが、金融エリートがはめ込んだのだろうな、と私は少し思っています。
さて、お金持ちはリーマンショックの最中、株が安くなり、米政府は慌てて金融緩和、超低金利政策を実行しました。
お金持ちの人たちは金融リテラシーが高いという共通点があります。「低金利」と聞いた瞬間にフルインベストメントした人が多かったのではないでしょうか?
結果的にお金持ちはさらにお金持ちに、家を失った人たちは今も路頭に迷っているかもしれません。
資本主義は非常に残酷です。
お金持ちの人たちは、資本がたくさんありますので、一般の人よりもお金を増やすことがとても容易です。
年利回り5%と聞くと低く聞こえます。私たちは100万円を投資をして5万円しかリターンがありません。これでも立派ではありますが。
お金持ちは10億円を年利回り5%の安全資産に入れます。不思議ですね、これだけで5000万円です。
お金持ちが投資をする理由はさらなる富を蓄積して一族繁栄、よりエレガントな生活を、という感じなのでしょう。
ブレーク ロバートキヨサキの不動産投資の考え(金持ち父さん、貧乏父さん)
金持ち父さん、貧乏父さんの考え方は好きですが、あれは不動産投資に特化していますよね。
アメリカでは中古不動産が値下がりしにくいのであの論理は正しいですが、日本はどうかな?という感じです。
ただし、サラリーマン→個人事業主→企業オーナー→投資家
のステップで人生ステージを上げていこう、という話はとても納得でした。
後述しますが、インデックス投資をしながら市場感覚を研ぎ澄ませ、サラリーマンから順にライフステージを上げていくのも合理的な人生の過ごし方でしょう。
投資元本が少なくても私たちは投資をするべき。貧乏にならない防衛策にもなるという話。
お金持ちになるには、小さな元本(貯金)でも投資はマストです。
よく巷で伝えられる「お金が自分の代わりに働いてくれる」というやつですね。
これは本当ですし、これがないとお金持ちになれません。
サラリーマンとして高年収になれば投資などいらないのでは?
起業して社長になればお金持ちにはなれるので投資などいらないのでは?
たとえば年収3000万円のエリートサラリーマンは額面は3000万円でも、そこから税金が差し引かれ、手取りは1200万円です。
この1200万円の中から、高い生活水準を維持するお金が必要です。東京勤務が基本ですよね、この年収は。
生活費を除くと貯金はどれくらいできるのでしょうか?300万円あれば良い方でしょう。10年激務で3000万円の務め人をしても、貯金は3000万円です。
お金持ちと呼ぶのは厳しい水準です。
起業して、売り上げ100億円企業まで会社を育てれば、役員報酬だけでも数億円くらいは作れそうですね。
創業した会社をIPOさせたり、M&Aなどで株式を売却すれば、億万長者は間違いありませんが難易度があまりにも高すぎます。
現実的にお金持ちになる方法としては、あまり好ましくないですね。この人たちも、大金を手にしたら安全資産に投資をして、さらに資産を増やします。
さて、貯金が100万円でも、それを全額とは言いませんが、自分のリスク許容度に合わせて投資に回していきましょう。
最初は、このブログでも紹介しているインデックスファンドでも良い、というかそれしかありません。突然個別株を購入するのはやめましょう。インデックスでマーケットの動きに3年くらいかけて慣れましょう。
商品は色々ありますが、個人的にはVTIで良いと思います。emaxisのSP500でも良いです。
【VTI】米国株長期保有ならバンガードETF!評判の良い海外ETFを徹底分析 構成銘柄/利回り/配当(分配金)/見通し/買い方/S&P500・NASDAQ指数と比較
ブロガーにも人気の「emaxis slimシリーズ」の先進国株式インデックスを解説(ニッセイ外国株式インデックスファンドとベンチマークは同様)
【ブログ更新】ニッセイ外国株式インデックスファンドをチャートから評価。楽天・全米株式インデックス・ファンド(VTI)& 楽天・全世界株式インデックス・ファンド(VT)と比較するとどれがおすすめなのか?
インデックスファンドの動きを日々追っていくと、株価とは上下動する、時折マイナスになってしまった、でも年間通してみたら5%もリターンがあった、などを実感できると思います。
毎日の株価の動きなど、長期投資においては本当に些細なものであることがわかります。ここまでわかったら、どのセクターが上昇しているのかを観察していくと良いでしょう。
私がおすすめするVTIなどに投資をしているのであれば、米国株のセクターのそれぞれの動きを観察します。
↓こんな感じです。
これを1年続けるだけで、米国株のリターンは長期でみなければいけないので、単年でマイナスになることもあり、すぐに収益が出るわけではありません。
しかし、あなたの感覚は間違いなく研ぎ澄まされます。
感覚が研ぎ澄まされる、というのは、今世界ではどのセクターが盛り上がっているのか?今後伸びるであろうセクターはどこか?という会話が自然にできるようになるということです。
適当に株式投資をやっている人にこの感覚はありません。(資産も減るし、知識も蓄積していないという悲惨な結果です)
感覚があれば、バブルがきてもすぐに乗れます。
この感覚は普段の生活にも使えます。
常に「市場が盛り上がっている場所」を理解して行動ができるということです。
それは就職、転職、結婚、住まい、大きなイベントごとに研ぎ澄まされた意思決定ができるようになるということです。
これは貧乏になることを防衛できます。
2010年頃に私は就職活動をし、伝統的なメーカーに就職しましたが、インデックスファンドを保有し、市場感覚が研ぎ澄まされていたら、この選択はしなかったでしょう。
当時、一番株価が盛り上がっていたのがインターネット関連株でした。株価は常に未来を織り込みます。
私の友人はこれからの時代はITだ、間違いない、とリクルートに就職しました。彼は特段、インデックス投資をしていたわけではありませんが、
長年株式市場にいる投資家であれば彼の選択はとても合理的なものだったでしょう。私の選択はアホここに極まれり、です。
以下はリクルートの株価チャートです。時価総額は7.5兆円。
インターネット広告の市場の広がりと共に成長し、今では日本時価総額ランキング7位です。
就活で人気な総合商社など眼中にないと言わんばかりに、時流に乗りました。
リクルートに就職した彼自身は、リクルートでキャリアを積み、転職し、今ではIPOも見据えた某有名スタートアップのCEOです。
よく飲みにいきますが、時流に乗った人間と古い考えの人間の間に開いた差に、毎日悶えています。方や有名企業社長、方や(私)株式投資ブロガー・・・。
「投資」を通して、「あまり頑張らなくても成功しやすい」領域を見極められます。(↑社長はもちろん努力あってです)
あの当時リクルートに就職した人たちは今はフリーランスでがっつり稼いでいますよね。仕事が勝手に降ってくる状況です。
このような場所を見極めることが、投資でも人生でも大事だと、私は実感しています。
上記のフェーズを終えたら、次のステージへ
インデックスファンドで市場感覚を研ぎ澄まし、ある程度の資産を持ち始めた時。
投資はもちろん継続する必要がありますが、元本が大きくなってくると、様々な選択肢が出てきます。
自分で個別株を買い、さらに資産のジャンプアップを狙う。
アクティブ投信やヘッジファンドを購入して、安定的に複利運用をする。
1000万円は現金にしておいて、また貯金していく。
個別株は向き不向きも関わってきます。株の必勝法については以下の記事で論じました。
基本的には自分で個別株は危ないのでやらないほうが良いです。
【ブログ更新】確実な勝ち方「株式投資の必勝法」など存在しない?勝てない・儲からない理由を消すことから始めよう。 トランプ同様、勝率にこだわり自分の儲かる方法を探すのです。
アクティブ投信も成績が悪いので、結果的にヘッジファンドでの運用が合理的といえます。
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現金にしておく人も多いですが、元本が大きくなると複利を生かして資産を大きくできるので、よっぽどの資金需要がない限りおすすめしません。機会損失ですね。
まとめ
投資について、書きたいことの70%くらいを書きました。概要に過ぎませんが、誰かの役に立つ記事になっていれば嬉しいです。