投資信託

【ブログ更新】野村つみたて外国株投信の評判は?概要・実績と利回り(パフォーマンス)・手数料など実質コストを評価。

2020年9月30日

【ブログ更新】野村つみたて外国株投の評判は?概要・実績と利回り(パフォーマンス)・手数料など実質コストを評価。

資産運用をするにあたり、投資信託選びを開始する人が多いと思います。

しかし、投資信託の数は非常に多く、公募投信だけでも実に5400本にのぼります。

(ETF、私募投信を含めるとなんと10,000本以上)

 

投資信託の内訳

金融庁説明資料

 

なぜこんなにも投資信託の数が多いのでしょうか?

似たり寄ったりの投信がたくさんあります。私の回答としては、公募投信は運用側が「とても儲かるから」なんですね。

 

少し話が脱線しましたが、これだけの数の投信があると、本当に自分のライフプランに合った商品を見つけることが難しいです。

そこで今回は、私のブログでも有名、人気とされている「野村つみたて外国株投信」について紹介していきます。

 

 

野村つみたて外国株投信とはどのような商品か?

野村つみたて外国株投信

 

野村つみたて外国株投信は、野村アセットマネジメントが提供している海外株式・インデックス型の投信です。

野村のアセマネといえば、日本でも金融エリートを目指す若者が就職、転職する先として有名ですね。

 

「インデックス型」とは、指数をベンチマークとして、指数に連動を目指す運用手段となっています。

商品名の通り、つみたて注文のみの受付となっています。

 

[野村つみたて外国株投信]

  • 設⽴年⽉⽇:1959年12⽉1⽇
  • 資本⾦:171億円(2020年6⽉末現在)
  • 運⽤する投資信託財産の合計純資産総額:37兆6805億円(2020年5⽉29⽇現在)
  • MSCI ACWI(除く⽇本、配当込み、円換算ベース)の中⻑期的な動きを概ね捉える投資成果を⽬指して運⽤を⾏なう。

 

 

[商品分類]

  • 単位型・ 追加型:追加型
  • 投資対象 地域:海外
  • 投資対象資産 (収益の源泉):株式
  • 補⾜分類:インデックス型

 

[属性区分]

  • 投資対象資産 (収益の源泉):
  • 決算頻度:年1回
  • 投資対象 地域:グローバル (⽇本を除く)
  • 投資形態:ファミリー ファンド 
  • 為替ヘッジ:なし
  • 対象インデックス:その他 (MSCI ACWI (除く⽇本、 配当込み、 円換算ベース))

 

合計純資産額が37兆6805億円となっており、非常に大きなファンドです。

MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(日本除く)に連動するパフォーマンスを目指すことになります。

 

MSCI ACWI Indexは指数ベンダー(算出会社)であるMSCIが算出する株式インデックスの一つです。

ACWIはAll Country World Indexの略で、先進国と新興国を含む全世界株を代表する株式インデックスです。

以下は公式ページの英文を引用したインデックスについての説明です。

 

MSCIのフラッグシップ・グローバル株式インデックスであるMSCI ACWIインデックスは、23の先進国市場と26の新興国市場にまたがる大型株と中小型株のフル・オポチュニティ・セットのパフォーマンスを表すように設計されています。

2019年12月現在、11のセクターにまたがる3,000以上の構成銘柄をカバーし、各市場の自由浮動株調整後時価総額の約85%をカバーしています。

この指数は、地域、時価総額規模、セクター、スタイルセグメント、組み合わせなどの条件を反映した変動を考慮したMSCIのグローバル投資対象市場指数(GIMI)の手法を用いて構築されています。

出所:https://www.msci.com/acwi

 

3000以上の構成銘柄をカバーしています。

マーケットアロケーションは以下の通りです。

 

MSCI ACWI Index market allocation

MSCI ACWI Index market allocation

 

国別の比率も米国が58.66%となっています。

othersに次いで日本、中国。

 

country weight

https://www.msci.com/documents/10199/8d97d244-4685-4200-a24c-3e2942e3adeb

 

 

野村つみたて外国株投信の運用形態はマザーファンドを通じて投資するファミリーファンド方式です。

この辺の情報は、個人投資家からすると投資対象とパフォーマンスが最重要なので、割愛します。

 

野村つみたて外国株投信のポートフォリオ

それでは、実際に野村つみたて外国株投信の投資対象を見ていきましょう。

 

[銘柄別投資⽐率]

  • 外国株式MSCI-KOKUSAIマザーファンド 87.7%
  • 新興国株式マザーファンド 12.3%

 

アメリカに非常に比率が偏っています。

 

順位 国/地域(通貨別) 投資比率(%)
1 アメリカ 61.2
2 イギリス 4.3
3 フランス 3.1
4 スイス 3
5 カナダ 2.9

 

外国株式MSCI-KOKUSAIマザーファンドにおいて、投下している銘柄もGAFAMのみで11.7%となっていますが、ハイテク偏重という訳ではなく、医薬品、金融などバランスよくポートフォリオに組み入れていますね。

 

順位 銘柄 業種 投資比率(%)
1 APPLE INC コンピュータ・周辺機器 3.2
2 MICROSOFT CORP ソフトウェア 3
3 AMAZON.COM INC インターネット販売・通信販売 2.3
4 FACEBOOK INC-A インタラクティブ・メディアおよびサービス 1.2
5 ALPHABET INC-CL C インタラクティブ・メディアおよびサービス 1
6 ALPHABET INC-CL A インタラクティブ・メディアおよびサービス 1
7 JOHNSON & JOHNSON 医薬品 0.9
8 VISA INC-CLASS A SHARES 情報技術サービス 0.8
9 NESTLE SA-REG 食品 0.7
10 JPMORGAN CHASE & CO 銀行 0.7

 

新興国株式マザーファンドの投資対象も見ていきましょう。

順位 銘柄 業種 投資比率(%)
1 ALIBABA GROUP HOLDING-SP ADR インターネット販売・通信販売 0.8
2 TENCENT HOLDINGS LTD インタラクティブ・メディアおよびサービス 0.7
3 TAIWAN SEMICONDUCTOR 半導体・半導体製造装置 0.5
4 XTRACKERS HARVEST CSI300 CHINA A-SHS ETF - 0.5
5 SAMSUNG ELECTRONICS コンピュータ・周辺機器 0.4
6 CHINA CONSTRUCTION BANK-H 銀⾏ 0.2
7 NASPERS LTD-N SHS インターネット販売・通信販売 0.2
8 MEITUAN DIANPING B インターネット販売・通信販売 0.1
9 PING AN INSURANCE GROUP CO-H 保険 0.1
10 RELIANCE INDUSTRIES LIMITED ⽯油・ガス・消耗燃料 0.1

 

アリババ、テンセント、台湾セミコンダクターなど、新興国銘柄というにはあまりにも安定した銘柄ですが、投資家としては安心なポートフォリオといえそうですね。

リターンはどれくらい出ているのでしょう?ここまで見ると、安定的な運用をしているであろう印象を強く受けます。

インデックス特有の、大きくはリターンが出ないものの、安心して放置できる運用ができそうですね。

 

 

野村つみたて外国株投信のパフォーマンス

まずは、ファンドとして基準価額を大きくしていけているのかどうかの判定をします。

(基本的に、基準価額が設定来を割れていたら、パフォーマンスが出せないファンドとされています)

 

基準価額推移

設定来15.39%、基準価額は上昇しています。

2020年のコロナショックで一時期は8,126円と20%近くの下落を見せました。

しかしその後、金融相場となり株式市場の成長と共に回復を見せています。

 

以下はトータルリターンですが、2018年は-11.91%、2019年は27.46%、2020年は1-3月期が-22.19%、4-6月期が16.99%と、非常にパフォーマンスがばらけています。

 

1-3月期 4-6月期 7-9月期 10-12月期 1-12月期
2020年 -22.19% 16.99% -- -- --
2019年 13.12% 1.08% 0.05% 11.42% 27.46%
2018年 -7.15% 4.13% 8.24% -15.83% -11.91%

 

指数を確認してみましょう。(野村つみたて外国株投信は日本を除いていますが)

 

MSCI ACWI INDEX DAILY PERFORMANCE

MSCI ACWI INDEX DAILY PERFORMANCE

 

 

2017年末にマイナス、2018年末にも大幅下落しています。

その分、2019年は回復していったという運用成績に連動しています。

 

つまり、2018年は株式市場は激動の年だったことがわかります。何があったのでしょうか?

米国の比重が非常に大きい(米国が58.66%)MSCI ACWI Indexですので、米国株式市場に大きなヒントが隠されています。

 

まず米国株式市場で、2018年2月はVIXショックがありました。

 

2月の「VIXショック」の際は、2月初に発表された1月分米雇用統計で、時間当たり賃金が予想を上回る伸びを示したことをきっかけに、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げペースが加速するとの警戒感から、長期金利が大幅に上昇し、株価急落の要因となりました。

加えて、株価が下落する過程で、一部クォンツ系(リターンの変動(ボラティリティ)を一定に保つように投資するボラティリティ・ターゲッティング戦略)のファンドが短期間にリスク圧縮に動き、株価の変動を激しくしたとみられます。

出所:三井住友DSアセットマネジメント

 

米国で利上げの発表があり、長期金利が上昇しました。

基本的に、株式市場で有利な期間というのは長期金利が低い時期です。(米国10年債の利回りをみていればokです)

アメリカの代表指数、ダウ平均が1日で1175USD安となりました。このVIXショックがMSCI ACWI Indexにも直撃しました。

 

VIXは米国の代表的な株価指数であるS&P500種株価指数の予想変動率を示し、「恐怖指数」とも呼ばれる。

前日のダウ平均は1175ドル安と過去最大の下げ幅を記録。VIXも37.3と前週末の17.3の約2.2倍の水準まで急上昇した。

出所:日経新聞

 

このVIXショックがMSCI ACWI Indexにも直撃しました。

 

VIXショック

https://www.businessinsider.jp/post-177325

 

 

2018年10月は何が起きたのでしょうか?

 

米国の株式市場は、米中貿易摩擦激化への警戒感に加え、米長期金利の上昇や企業業績への懸念の強まり等から、軟調な展開となりました。

欧州の株式市場は、域内景気の減速懸念や英国の欧州連合(EU)離脱問題に米株の調整が加わり、下落しました。

日本の株式市場は、長期金利上昇を受けた米国株の下落、中国経済および企業業績に対する懸念の強まり等から大幅な下落を余儀なくされました。

出所:https://www.smam-jp.com/market/report/lastmonth/global/month181102gl.html

 

リーマン・ショック10年から1カ月も経たないうちに、世界同時株安は起きた。10日のニューヨーク市場でダウ平均が800ドル超の下げを記録したのを受け、株安は東京、上海はじめアジア市場や欧州市場など世界に波及した。米長期金利の上昇が引き金だが、米中貿易戦争などによる世界経済の不安が背景にあった。

国際通貨基金(IMF)は2018年の世界経済見通しを3.7%と7月時点より0.2ポイント下方修正した。2019年も3.7%と0.2%の下方修正である。とりわけ米中貿易戦争の直接の当事国である米国は2.5%、中国は6.2%ともに0.2%の下方修正となった。

出所:https://business.nikkei.com/atcl/report/16/071400054/101500083/

 

答えは米長期金利の上昇、米中貿易摩擦、世界経済の不安による世界同時株安ですね。

2018年は激動の年でした。

 

野村つみたて外国株投信を購入するからには、米国の株安にはどうしても抗えない状況となっています。

米国の株安は基本的に、世界中の株式市場に大きく影響を与えます。

 

ただし、現在は米国の超低金利政策となっており、しばらくは野村つみたて外国株投信は安泰と言えるのかもしれません。(2-3年ほど)

 

 

野村つみたて外国株投信の配当金

分配金は現状ありません。

 

野村つみたて外国株投信の手数料

先進国と新興国の株式に0.209%の信託報酬で投資できる投信として人気を博しています。

購入手数料・信託財産留保額はありません。

 

信託報酬率 年0.209%(税抜年0.19%)
⽀払先の配分(税抜)および役務の内容 委託会社 ファンドの運⽤とそれに伴う調査、 受託会社への指図、 法定書⾯等の作成、 基準価額の算出等 年0.085%
販売会社 購⼊後の情報提供、 運⽤報告書等各種書類の送付、 ⼝座内でのファンドの管理 および事務⼿続き等 年0.085%
受託会社 ファンドの財産の保管・管理、 委託会社からの指図の実⾏等 年0.02%

 

 

どのような人が野村つみたて外国株投信を購入すべきか?

ざっくり商品の特性をいうと、米国で安定的な運用リターンを期待しつつ、新興国組み入れによるアップサイドを狙っていく商品となっています。

新興国に投資もできる点で、手数料が非常に安い点は魅力です。しかし、今の時代は新興国株投資の波はきていません。

個人的には、現在の金融相場であれば米国株100%のインデックス投資をするか、さらなるリターンを狙って私募の日本株ファンドなども視野に入れていくのが良いと思います。

 

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最後に

投資

 

>>>個人的おすすめファンドランキング

 

私がファンドを選ぶ際に気をつけていることは、「長期で明確な戦略を実行し」、「確かなリターンをあげている」「経歴、実績共に優秀なファンドマネジャーが運用しているかどうか」、これだけです。

短期間における投資ファンドのハイリターン実績は全て無視しています。真に勝率が高い投資家は長期でみると、ピカピカな運用実績に収束します。

しかし、短期は短期。ただの運である可能性が高く、ファンドの本当の実力を測れるものではありません。

日々の膨大なニュースに翻弄され、株価の上げ下げで感情的に取引してしまう個人投資家が日本には溢れています。

しかし、投資とは自身の得意とする、勝率の高い戦略を見つけ、愚直に実行するだけなのです。これには膨大な作業量(決算読み込み、市場調査など)と強い精神力を必要とします。

このように、本当は投資とはシンプルでつまらないものです。

 

投信やヘッジファンドを選ぶ際は、この投資の考え方、哲学をしっかり持っているファンドマネジャーが在籍するファンドを選びましょう。それだけで大損することはまずありませんし、周囲の人が驚くようなリターンを自身があげていることに気づくはずです。リターンの差とはこの思考、また投資とは何かを知っているかどうかで大きく変わります。

 

勝率の高い投資戦略を愚直に実行しているファンドマネジャーが在籍するファンドを私の目でも選んでいますので、以下の記事も参考にしてみてください。

 

 

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