最近、思いがけずコラム的な記事が多くなってしまっていますが、いろんな投資に関するトピックを職場で聞いていると、思うところがいっぱいあるのです。
例えば、直近では同僚が「株で大儲けしたい、億万長者になりたい」と熱く語っていました。
日本ではこのようなお金に関する語りをしてしまうと下品だと言われるのですが、昨今の投資ブームでだいぶ多くの国民が投資に関心を持ち始めたのではないでしょうかね。
まぁ、だいぶ気心が知れた仲間内での会話だったのですが。
「株で大儲け」。勢いがあって良いですね、口にしているだけでなんだかポジティブになれそうです。しかし、相場はそんなに簡単ではなく、氷水のように冷たい、そんな場所です。
しかし、着実に自分の勝ちパターンを見つけ、実践を続ければ、十分に大儲けできる可能性はあるでしょう。一番厄介なのが、「たまたま当たった」という類の投資ですね。もはや投資ではなく投機なのですが・・・。
「自分は天才トレーダーだ」と勘違いしてしまい、次の下落相場で全ての利益を失い、寧ろ元本割れでマイナスを出してしまうまでが一つの王道パターンです。
さて、今回は、株で大儲けするのは可能ですが、どのくらい可能なのか、難易度はどれくらいなのかについて少しお話をしていきたいと思います。
あなたはどれくらい儲けたいのか?短期で株で大儲けは基本的に無理
「株で大儲けしてやる!!」
と息巻く人は多いですが、一体いくら儲けたいのでしょうか。
たくさんでしょうね。間違いなく。
しかし、ある程度金額と期間を考えなければ、投資スタイルがまず定まりません。
1年で資産を2倍にしたいのであれば、少し博打的な、小型株で勝負をかけるなど。
5年で資産が2倍欲しいのであれば、もう少し安全な投資で、コツコツと貯金を投資資産に加えていき、お金を増やしていくか。
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【ブログ更新】確実な勝ち方「株式投資の必勝法」など存在しない?勝てない・儲からない理由を消すことから始めよう。 トランプ同様、勝率にこだわり自分の儲かる方法を探すのです。
最近までしばらく色んな投信ファンドやリート投資法人の分析に明け暮れていましたが、流石に飽きました。 職場で株がブームになっているので、みんなどんな手法で株式投資を実行しているんだろう?? ...
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とにかく今の資産を10倍にしたい、期間は問わないのであればテンバガー銘柄を発掘し、10倍になるのを待つか。
多くの人は「今すぐに資産が10倍になるくらい儲けたい」と考えますが、それは不可能です。
短期で多くの利益を得られるものなど存在しません。
映画・オーシャンズ11のオーシャン率いる11人の犯罪スペシャリスト集団も、数年かけて、カジノの金庫などを盗み出す計画を綿密に実行しています。
犯罪スペシャリストですら、一つのプロジェクトに数年をかけて計画を立てるのです。
計画なしに急に株を買って儲けられるわけがありません。当然、事業も一緒ですね。
ただし、時間をかければ、また自分が株式投資に向いていて、相場と真剣に向き合う覚悟があるのであれば、近い将来に株で大儲けは可能だと思います。
これは大事なことですが、自分が株式投資に向いていなくても、時間さえかければ卓越したリターンを出すことも可能です。
筆者が聞いた体験談(実際の話)株で大儲けした人の生活、損した人の特徴
大儲けした話、破産した話の双方をここでは紹介したいと思います。
株で大儲けした話
筆者の友人にはいわゆる「億トレ」と言われる株式投資家がいます。
株で1億円以上作ったトレーダーを指しますが、まさに彼こそが「株で大儲け」した人ですよね。実際に話を聞きました。
以下はLINEで聞いた内容を文字起こししています。
株で稼ぐのは簡単でしたか?
億トレ)最初の3年は鳴かず飛ばずでした。取引も少額で、今思えば、なんとなく投資をしているだけでした。株で生活をしたかったけど、全然無理だったので、就職しました。
いつから株で稼げるようになったのですか?
億トレ)2013年からです。アベノミクスの相場はすごかったです。何を買っても上がるというか。それまでは全く儲からなかったので、株の勉強もほどほどだったのですが、利益が出始めてからは楽しくなって、以前より相場にのめり込みました。2013年は終わってみれば20%程度の利益でしたが、上々でした。2014年は+300%でした。ここで会社を辞め、専業になりました。
サラリーマンで株取引をしていたんですね?
億トレ)はい、ただリアルタイムで相場を見れないのと、仕事から帰って夜に、時には早朝に起きて相場状況と企業決算の精査をしていたのでかなり体力面で厳しかったです。ある程度成果が出るまでは頑張りましたが、辛かったですね。
アベノミクスという時流に思いっきり乗ったのですね。その後もトントン拍子だったんですか?
億トレ)基本的に毎年+100%のリターンが出せるようになりました。でも、運がよかったんだと思います。多くの人が高いリターンを出しているイメージでした。SNSを見ていると。
投資戦略としてはどのような株を購入するスタイルなのですか?
億トレ)ずっと中期投資です。長くても一年以内には売る感じですかね。私はゲームが大好きで、ゲームの業界動向などを探るのが好きでして、ゲーム会社の決算などを調べまくって、納得のいくものだけを買っていました。
1億円以上の資産を築いても、まだまだ投資は続けるのですか?
億トレ)最初は生活のためということで、投資を始めたものの、株が大好きなことに途中で気づいたんですね。これは稼ぎが出る前からです。株が好きで、株価の変動をみては自分の投資は正しかったのかどうかを検証するプロセスも大好きなので、株式投資自体が私と相性が良いのかもしれません。今でもゲーム感覚でずっと株を買っています。他にやることも、特にないですし。
株が好きで、しかも向いていたということですね。
億トレ)たぶんですが、向いていると思います。
株以外の、例えば旅行をしたり、車を買ったり、女の子と遊んだりはしないのですか?
億トレ)全部試してみましたが、2ヶ月で、つまらないなぁ、と思い相場に帰ってきました。相場が一番楽しいですね。
株式投資で大儲けするには、株が大好きで、株に向いている必要があると私も思います。
これについては、株の必勝法についての記事で紹介していますので、参考にしてください。
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株式投資で大儲けする人というのは、そもそも大金があったら〜がしたいという気持ちが弱いのかもしれません。
そういった雑念がないからこそ、相場に集中してリターンを高めることができるのかもしれません。
株で人生終わった話(サラリーマン)
株で人生が滅茶苦茶になった人を筆者は知っています。こちらは行方不明なので、実際に話を聞くことができません。
筆者の会社の先輩だったんですが、気づいたら会社にいませんでした。
特徴としては、相場に本当に夢中になっていて、一時期は相当儲けたという話を聞きました。
ちょうどその儲けた時期はアベノミクスで相場が絶好調な時期でした。やはり相場は大事ですね。
しかし、その後調子が悪くなり、同僚からお金を集め始めました。筆者はこの話を聞いて、その先輩からは距離を置くようになったのですが、どんどんお金集めはエスカレートしていったようです。
そして、最後は大損して、同僚にお金を返すことなく会社からもいなくなりました。かなり無茶な信用取引をしていたようで、大きくお金を吹っ飛ばしたようでした。
その後も、まだ返済は終わっていないようなのですが、取引はまだ続けているようだという話はよく聞きます。返済していないということは多分、儲かっていないですよね。
それだけ株式市場にのめり込んでいることに恐怖を感じます。ギャンブル中毒は中々脱せないようです。
株式投資はギャンブルにもなりますし、堅実な投資にもなります。様々な人が共存していることがよくわかります。
株式投資で大儲け、大損は背中合わせ!勝っても低税率のメリットが大きいし夢がある
たしかに株式投資は、投資した後の値動きの変化の大きさから、即効性があります。
短期間で大儲けしてしまう人もいるでしょう。
だからこそ、相場は面白いのですが、それは光の部分の話であり、闇の部分ももちろんあります。
レバレッジをかけて、株が反対に動き、一気に資金がなくなってしまったとか。大損する可能性があります。
リターンが高ければ高いほど、リスクも大きいのです。このことは肝に命じておきましょう。
初心者がまず理解すべき資産運用のリスク(危険)の種類とリスクリターンの関係を解説。中身を把握し投資失敗を回避しよう。
短期的に、たまたま大儲けできてしまうことももちろんあります。
これが株式相場です。
しかし、勝ち続ける、というのは非常に難しく、世界一の投資家と言われるウォーレンバフェット氏の平均リターン21%というのは、本当に驚異的な数字なのです。
マイナスを出した年は10年に一回程度ですね。まさにマイナスを出さない運用を徹底しており、現在バフェット氏は世界トップ10に入る大富豪です。
Year | Warren Buffett Portfolio |
2021 | 24.59% |
2020 | 19.19% |
2019 | 28.46% |
2018 | -3.84% |
2017 | 19.83% |
2016 | 10.69% |
2015 | 0.96% |
2014 | 12.08% |
2013 | 29.44% |
2012 | 14.59% |
2011 | 1.43% |
2010 | 14.55% |
2009 | 24.66% |
2008 | -32.35% |
2007 | 6.30% |
2006 | 14.32% |
2005 | 5.58% |
2004 | 9.73% |
2003 | 25.87% |
2002 | -19.13% |
2001 | -10.04% |
2000 | -7.27% |
1999 | 19.15% |
1998 | 26.49% |
1997 | 30.52% |
1996 | 21.03% |
1995 | 34.91% |
1994 | 1.01% |
1993 | 9.53% |
1992 | 7.36% |
1991 | 28.35% |
1990 | -2.00% |
1989 | 29.38% |
1988 | 15.17% |
1987 | 4.71% |
1986 | 17.29% |
1985 | 29.49% |
1984 | 6.99% |
1983 | 19.96% |
1982 | 21.09% |
1981 | -3.26% |
1980 | 29.60% |
1979 | 17.05% |
1978 | 5.62% |
1977 | -6.77% |
また、株式投資は税金がとても安いというメリットがあります。1億円を株式投資で大儲けしたら、税金は約20.315%で約2000万円が徴収されます。
しかし、サラリーマンとして、所得が1億円になると、所得税45%と住民税10%、控除を考えても、5000万円ほど税金に消えていきます。
株式投資にかかる税金をキャピタルゲイン税と呼びますが、所得税に比べると非常に安いですよね。資金効率が非常に良いです。
(香港やシンガポールなど海外に出ると、このキャピタルゲイン税ですら0%になることを考えると日本は高税率大国であることがわかるのですが、これはまた別の機会にでも)
なぜ労働収入に対して税金が高くて、株式投資の方が税金が安いかというと、株式投資をしている人の方が国の発展に寄与しているからです。
悔しいですが、私も含めサラリーマンはイチ労働者でしかなく、大きく国を発展させるような存在ではありません。資本主義をメインにした国の発展には投資家と経営者が必要です。
故に、株式投資、また会社上場、会社売却などは非常に税率の面で有利に設定されているです。
しかし、サラリーマンの我々も、株式投資はできるのですから、株式投資で存在感を示していきましょう。また、専門性が極まれば、独立して経営者にもなれます。
しっかりと国の発展に役立ち、税効率良く資産を築き上げていきましょう。
まとまったお金は株の個別株投資はおすすめしない
上記で株式投資で効率の良い資産構築をしようと言った矢先で恐縮なのですが、個人には株式相場は難しすぎます。
まとまった資金を、例えば1000万円、2000万円と同じ銘柄に注ぎ込んでしまったりする投資をする人が多いですが、十分な経験はありますでしょうか?
短期的に一気に儲けよう、という人がとても多いのが株式相場の特徴です。
SNSで大儲けしている人を目の当たりにして、焦る気持ちが出てしまう、魔の空間です。(その大儲けも嘘である可能性が高いのですが)
しかし、相場経験の長い人でも負けてしまうのが株式投資です。
やはり、勝率が高い、プロが運用するファンドに託すのが良いでしょう。
株式市場に怯えて、まとまった資金を寝かせておくのも勿体無いです。
ファンド選びは、個別銘柄と異なり、ファンド方針、ファンドマネジャーの見極めになります。
個別株銘柄はウォッチしなければならない指標がたくさんあり、投資手法次第では売買が忙しくなり、冷静さを保つのもまた難しいです。
個別株が厳しければ、投資信託やヘッジファンドが選択肢になります。
ファンドの過去のリターン、勝率をしっかり見極めるようにしましょう。以下で網羅的におすすめファンドをまとめていますので参考にしてみてください。
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まとめ
今回は株で大儲けできるのかどうか、またそのメリットやリスクなどをお話ししました。
投資は人生で避けられないものです。しっかりとした知識を身につけ、資産を増やしていきましょう。