クリーンエナジー銘柄全盛期、米国に特化してですが、まさに今ブームが来ていると思います。
脱炭素ジャパンなど日本に特化したカーボンニュートラル銘柄は全く動意付いていないところは切ないところが有ります。
今回は米国バイデン政権の政策にうまく乗れているイノベーティブ・カーボンニュートラル戦略ファンドについて分析していきたいと思います。
これからまだイノベーティブ・カーボンニュートラル戦略ファンドを買っていけるのか、保有を継続できるのかを考察していきたいと思います。テーマ投信はタイミングが全てですからね。
イノベーティブ・カーボンニュートラル戦略ファンドとは?
概要は以下です。
世界の取引所に上場している株式から、主として脱炭素化社会実現に向けた 取り組みやイノベーションに貢献する企業、あるいはその恩恵を受けることが 期待される企業の株式に投資を行います。
テクノロジー・イノベーションとクリーン・エネルギーに関連する企業の投資 戦略に強みをもつ、ヴォヤ・インベストメント・マネジメント・カンパニー・ エルエルシー*が実質的な運用を行います。
- 単位型・ 追加型:追加型
- 投資対象 地域:内外
- 投資対象資産 (収益の源泉):株式
- 投資対象資産:その他資産 (投資信託証券 (株式 一般))
- 決算頻度:年1回
- 投資対象地域:グローバル (含む日本)
- 投資形態:ファミリー ファンド
- 為替ヘッジ:なし
今後は世界統一の国家政策として、クリーン・エネルギーに関連する企業を応援していくという波に乗っていきたい、というファンドですね。
ファミリーファンド方式の運用で、運用指図を行うのは三井住友DSアセットマネジメント株式会社です。
イノベーティブ・カーボンニュートラル戦略ファンドの組み入れ銘柄
2023年10月末のお国別の割合は以下になっています。やはりどうしてもアメリカが大きくなりますね。
組入上位10カ国・地域(%) | 前⽉⽐ | ||
1 | アメリカ | 76.0 | +2.4 |
2 | ⽇本 | 6.3 | -0.5 |
3 | 韓国 | 4.1 | -0.8 |
4 | ノルウェー | 2.7 | -0.0 |
5 | ドイツ | 1.7 | +0.1 |
6 | 台湾 | 1.6 | -0.1 |
7 | 中国 | 1.6 | +0.0 |
8 | デンマーク | 1.2 | -0.2 |
9 | チリ | 1.2 | +0.1 |
10 | イタリア | 1.1 | +0.1 |
近代ではイノベーションは常に米国から生まれており、その時代はまだ続いていますね。
セクター配分は以下の通りになっています。情報技術、資本財サービス、素材の順です。
組⼊上位10業種 | (%) | |
1 | 情報技術 | 29.8 |
2 | 資本財サービス | 24.4 |
3 | 素材 | 17.2 |
4 | エネルギー | 10.8 |
5 | 一般消費財サービス | 7.7 |
6 | ⾦融 | 3.4 |
7 | 生活必需品 | 2.8 |
8 | 公益事業 | 2.4 |
具体的な2023年10月末時点での上位10銘柄は以下となっています。
ちなみに2022年10月からの上位銘柄の推移は以下となります。
チャート・インダストリーズやエンフェーズ・エナジーが今は圏外になっていることから、旬な銘柄の移り変わりが早いなと感じ取れます。
2023年10月末 | 2023年6月末 | 2023年3月末 | 2022年10月末 | |
1 | SLB | クアンタ・サービス | アナログ・デバイセズ | チャート・インダストリーズ |
2 | ベーカーヒューズ | アナログ・デバイセズ | シュルンベルジェ | エンフェーズ・エナジー |
3 | フレックス | シュルンベルジェ | モノシリック | シュルンベルジェ |
4 | クランタサービシーズ | フレックス | シェニエール・エナジー | アルベマール |
5 | シュ二エール | ベーカーヒューズ | クアンタ・サービス | シェニエール・エナジー |
6 | アナログ・デバイセズ | モノシリック | フリーポート・マクモラン | アナログ・デバイセズ |
7 | リンデ | リンデ | アルベマール | ベーカー・ヒューズ |
8 | フリーポート・マクモラン | フリーポート・マクモラン | フレックス | フリーポート・マクモラン |
9 | モノシリック | ソーラーエッジテクノロジー | ベーカーヒューズ | ライベント |
10 | トヨタ自動車 | アルベマール | ソーラーエッジテクノロジー | バレロ・エナジー |
チャート・インダストリーズの株価です。11/9に-35%下落しました。とんでもない下げですね。
真空断熱格納容器などを製造する米メーカー大手。
真空断熱格納容器、熱交換器、コールドボックス、液化プロセスユニット、極低温コンポーネント、ガス処理装置などの製品とサービスを炭化水素・工業用ガスメーカーなどに提供する。主要顧客には、プラクスエア、エアリキード、ベクテル、エクソンモービルなど天然ガス、液化天然ガス・LNG、石油などに携わる大手企業が名を連ねる。2021年1月、上場市場を「NASDAQ」→「NYSE」に変更した。
ファンド売買手数料、信託手数料
当然アクティブファンドなので手数料は高めです。
購入時手数料は3.3%(税抜3.0%)、運用管理費用 (信託報酬)は年1.925%(税抜1.75%)です。
信託財産留保額はありません。
イノベーティブ・カーボンニュートラル戦略ファンドの運用実績
ではイノベーティブ・カーボンニュートラル戦略ファンドの運用実績について見ていきましょう。
ファンド設定来プラスリターンで推移しています。ただ、値動きが非常に激しいですね。
2022年は米国のバイデン政権が積極的にクリーンエネルギー政策(バイデン気候変動政策)への意欲を見せていますので、クリエネ銘柄は非常に好調です。
グリーン・ニューディールを上回る実行予算を掲げており、4年間でなんと2兆ドルの投資を行うことを表明しています。
バイデン大統領は就任前の選挙公約において、EV車用の充電施設50万か所の新設、省エネ住宅への投資などの環境インフラの開発などに、4年間で2兆ドルの投資を行うことを表明した。つまり、バイデン大統領は、一連の脱炭素やインフラ整備プロジェクトにより、グリーン・ニューディールを上回る雇用創出や新規住宅建設の実現を目指した。さらに、人工知能(AI)やバッテリー技術などの研究開発への追加投資を促し、より強靭な競争力を持つ国家の建設を提唱した。
株式市場は未来を織り込む習性があり、バイデン気候変動政策の投資実行前からクリーンエネルギー銘柄は上昇しました。
それが2022年であり、株式市場はベア相場でしたがクリーンエネルギー銘柄はその中で+80%の上昇などを見せています。
ただ、どちらかというと株式が強かったというより円安が進んだ結果プラスのリターンとなったと解釈するのが正しいです。
2022年〜2023年にドルベースで30%程度円安になりましたからね。リターンは横ばい、円安でプラスリターンが出たという認識で問題ないでしょう。
掲示板での口コミや評判
リターンを出しているので、悪い口コミはそこまでありませんね。
Yahoo!ファイナンス
手数料高いファンドって、投資家としてどうか?
Yahoo!ファイナンス
テーマ物件だから仕込みと退け時の判断が問われますね。すぐに解決する問題じゃないけどバイデンさんやる気満々
日本の自動車メーカーにとっても避けられなくなってる
自動車産業が衰退したら日本は途上国に落ちる
Yahoo!ファイナンス
くだらないテーマだ。
●電力サービスが同時同量サービスであることを知らない人が多い
●放射能と放射線の区別すら知らない人が多い
ということで、まだ原発が推進されるならまだしも、多くは再エネ推進。
電力サービスの品質とは何か?を知らない白痴者としかいいようがない。
Yahoo!ファイナンス
カーボンニュートラルやはりその流れは止められないようだ
日本版は辞めたけど
ここは伸びが期待できる 日本はいつも遅い
Yahoo!ファイナンス
戦争で完全にトーンダウン。
ニュートラルなんてロシアのガスありきの戦略だったからね。大人しく資源株にでも乗り換えた方がいい。
脱炭素はニュートラルからキャプチャーに転換する。
まとめと今後の見通し
イノベーティブ・カーボンニュートラル戦略はその名の通り完全なるテーマファンドです。
テーマファンドはタイミングが全てです。長期で複利運用していくタイプのものではありません。トレードの知識が必要になります。
クリーンエナジー銘柄はまさに2022〜2023年後半までは主に為替と時流に乗って上昇を続けました。
しかし、株式市場下ではブームは長くは続かず、これからも上昇を続けるかというと長くはないと思います。
大体1-2年であり、既に1年が経過しています。そして基準価額が下落していることからわかる通り、ブームが終わっている可能性も否定できません。
また、現在は金融引き締め時期でありそれなりのリスクは伴うということを頭に入れておきましょう。
筆者としては、トレードするようにファンドを買うのは嫌いなので、長期で複利運用が出せるファンドに資金をこれからも預けていきたいと思っています。
-
-
【2023年・国内和製優良ヘッジファンド】おすすめ投資先ランキング〜リスクを抑え安全・着実に資産を増やせる運用先(投資信託などアクティブファンド含む)を紹介。
老後資金構築、または自身の人生水準を高めるためにも、ある程度の貯金額になってくると「資産運用の必要性」には全ての人が気づくでしょう。例えば、1000万円程度の貯金を超え始めると、資産の増え方の遅さに苛 ...
続きを見る