金(ゴールド)、銀(シルバー)、白金(プラチナ)の投資がこのコロナ相場でまた注目を浴びていますね。
所謂コモディティ投資なのですが、果たしてこれらの投資は儲かるのでしょうか?
結論、儲けるための投資ではなく、資産保全のための投資先であることはまず認識しましょう。
金鉱株などは、リターンを狙っても良い投資先となります。リスクは高いです。
今回は金(ゴールド)をメインとして、どのような人が投資すべきなのかを少しお話ししていければと思います。
もくじ
金(ゴールド)投資の位置付け
金(ゴールド)の歴史を紐解くと長くなります。元々は、まだ通貨の価値のボラティリティが高い新興国のお金持ちなどが、資産の保全先として選んでいたのが金などコモディティです。
ゴールドの価格は、有事、景気、中国の動向、ドルの変動などで大きく変動します。
有事の際。
これはリーマンショックやコロナショック、戦争、テロ、災害などが起きた時に基本的には上昇します。
2008年と2020年、大きく金価格が上昇しているのがわかりますね(直近の動きが激しすぎるので、過去の動きが微動に見えますが、当時はブラックマンデーなどで凄いボラティリティを見せました)。
景気が良い時。
金価格は下がります。資産を保全する理由がないからです。
悪い時は金に逃げ込みますので、価格は上がります。
中国。
景気が良いと、金は上昇します。お金持ちが増え、資産を金に変え保全します。
中国は国民が国を信用しておらず、資産をゴールドに変える傾向にあります(諸説ありますがこれが主因だと思います)
景気が悪いと、資産が増えないので金の需要が減り価格が落ちます。
ドル。
安くなった時は、金が買われます。世界の機能通貨であるドルですら弱くなるということは、もう資産の保全先がゴールドしかないからです。
(もちろん、日本円、日本株などに資産を移す人も多いですが、メインはやはりゴールドです。)
ドル高は金価格が下がります。わざわざ金に変える必要がないからです。
このような各指標の動きを見て、トレーダーは歪みを狙って短期売買することもあります。
しかし、金で大きく儲ける、というのは、狙っては難しいでしょう。
例えば、今回はコロナショックにより金価格が高騰しましたが、この高騰で利益を獲得した人は、保全していたらたまたま上がった、くらいのものでしょう。
金(ゴールド)はとにかく保全資産としての位置付け、配当もない
保全先は保全先であり、儲けようと思ってはいけません。
ゴールドを購入すれば、たしかに有事の際や不況、中国動向、通貨危機のピンチは避けられます。
もしかしたら大きなリターンもあるかも。
しかし、これらはよっぽどの要因です。コロナショックのような大きな衝撃が来年もくると思いますでしょうか?
10年に一度くるかな?というものです、あれほどの大きな株式市場の暴落、経済の不況は。運任せに近いです。
やはり、リターンを獲得するには、世界中を見渡して、「上昇相場」がどこにあるのか、そしてその相場が上昇しているのをしっかり確認してから、資金を投入していきましょう。
世界中で不況でも、どこかでバブルは必ず起こっていると言われています。(個別株でも良いのですが、よっぽどの確信がなければ、ETFで探りを入れてみるのも良いでしょう。)
世界の株式市場、経済動向を俯瞰する重要性というのはここにあります。
一つ注意点として、「自分で動きが予想できる」タイミングまで無理して投資するのはやめましょう。待つも相場です。
純金積立という投資(プラチナ・銀)
金は「安全資産」「代替通貨」などと例えられるように、世界のどこかで戦争やテロ、経済不安などが生じた場合、他の投資商品よりも注目が集まる傾向にあります。特に、純金積立は毎営業日自動的に積立が行われることから、日々の価格に一喜一憂することなく、長期の投資商品として初心者に人気の積立商品です。楽天証券では、金やプラチナ、銀を毎月1,000円から積立てたり、株式のように変化する価格をみながらトレードすることもできます。株でも為替でも先物でもない、貴金属への現物投資をはじめてみませんか?
上記は純金積立を楽天証券が宣伝していますが、金投資がただ、積み立てになるだけです。
基本的には保全資産としての金であることは変わりませんので、純金積立もいまいち魅力を感じませんね。
有事の時にだけ資産移転をしたいと思いますので、私的には普段から純金の積み立てはNGです。
金を買うなら
ETFで良いでしょう。
SPDRゴールド・シェア(1326)
純金投資信託“金の果実”(1540)などがあります。
海外ETFであれば
SPDRゴールド・シェア(GLD)で良いです。
ETFなので、現物を家に保管できませんが、どうせ邪魔なのでそのデメリットは放っておきましょう。
証券会社に管理してもらった方が安心です。
金で果敢に儲けにいくのであれば金鉱株
金鉱株でしょう。
金鉱株のETFはヴァンエック・ベクトル(GDX)が有名ですし、需給が高いです。
大手金鉱株を投資対象にしたETFです。
米大手のニューモント(NEM)、アングロゴールド・アシャンティ(AU)、ハーモニー(HMY)など個別株でハイリターンを狙うのも良いでしょう。
ただし、この辺は金価格の上昇に加えて、操業、政治リスクなど様々な要因を孕んでいます。
オペレーティングコストの高いHMYなどはボラも激しいので、その点は気をつけましょう。
初心者にはハードルの高い投資ですので、出来るだけ手は出さない方が良いかもしれません。
まとめ
今回は、金投資(ゴールド)についてお話ししました。
有事の際、不況の際などに備えて、金投資についての理解を深めておきましょう。