投資信託といえば、テレビCMや雑誌で特集されていたり、大手金融機関が積極的に宣伝し、特に会社員の方をターゲットに公募で資金を集めていますよね。
多くの人が資産運用に興味を持ったら、まず検討するのが株式投資と投資信託ではないでしょうか?
私自身も米国の株価指数に連動するインデックス投資を少しだけしていますが、それもETFという名前の(上場)投資信託です。
富裕層向けサービス!ヘッジファンドとは何者?わかりやすく簡単に解説。私募(プライベート)ファンド・公募ファンド(投資信託)の違いを理解しよう!!
上記を踏まえて、実際に投資信託は儲かるのでしょうか?
最近ではロボアドバイザーなんかも導入され、「手軽」で「利回りが高い」などと言われていますが、それは本当に正しいのでしょうか?
少額投資で、まずは資産運用に慣れよう、という方には良い投資先かもしれません。
しかし、公募の投資信託は様々な難点があるのです。
今回は、
「老後の資産運用を考えて投資信託の購入を考えている」
「しかし実際に儲かるのか疑問」という方に向けて記事を書いていきたいと思います。
簡単に結論を述べると、投資信託は儲かりません。構造に欠陥があるのです。
投資信託の仕組みを理解 金融機関はどうやって儲けるのか?
投資信託の仕組みとして、個人投資家から投資信託(ファンド)が資金を集め、その資金を運用の専門家が国内・海外の株式、債券などに分散投資を行います。
そして、そこで出た運用益を、個人投資家に還元するというものですね。
少額から投資が可能で、プロに運用を任せられるので手間も掛からず、これで儲かれば嬉しいですよね。
直近の投資信託の実績と平均・どれくらい儲かるのか?
では、実際に投資信託は本当に儲かるのでしょうか?
少額であっても大切な資金ですから、効率的に運用していきたいですよね。
資産が増えなければ、資産運用をする意味が全くありません。
以下は積極的にベンチマークを上回るよう、リターンを目指す、アクティブ型の投資信託のデータになります。(株価指数などをベンチマークにする投資信託はインデックス型の投信となります)
わかりやすい表を金融庁の資料で見つけましたので抜粋します。
まずは手数料を比較しても日本は非常に高いことがわかります。
販売手数料は米国の6倍弱、信託手数料も5倍ほど日本は高いのです。
投資信託の手数料といえば、購入手数料で3.3%以上、信託報酬で1.687%、信託財産留保額0.1%。
基本的に、1年間投信を購入して運用、売るところまでで、5%以上の手数料がかかります(預入額に対する比率)
これはとんでもなく高い手数料で、しかも運用しているのは成果報酬型ではなく、運用で結果を出さなくても安定収入が入るファンドマネジャーとチームです。
私には到底高い手数料が見合ってないと考えています。
具体的な成績を見ていきましょう。
日本のアクティブ投信は純資産額上位5商品(つまり人気商品)の収益率は過去10年平均でなんとマイナスです。
米国は5.2%と高い水準を誇っており、運用の専門性が問われる結果となっています。
上記の結果はアクティブ型投信であり、インデックス型よりはアグレッシブな商品ではあるのですが、結果を出している米国を見ると、日本の投資信託へ信頼は置けませんよね。
「儲けたい」と考えているのであればまず投資信託を選ぶことは避けたいと思うようなデータです。
インデックス型を選ぶのであれば、日経平均などの市場平均を目指すことになりますので、マイナスになるリスクは低くなりますが、
そのぶん利回りは1%-2%などと低くなってしまうのが通常でしょう。
投資信託はやめたほうがいい理由・儲けた人はいるのか?
上記で投資信託は儲からない理由を簡単に説明しましたが、もう少し手数料にフォーカスしたいと思います。
上記で日米比較の手数料には大きな差があることを述べました。
販売手数料は米国の6倍弱、信託手数料も5倍ほど日本は高いのです。
販売手数料が高いのはさながら、この信託手数料が一番の問題です。
運用がマイナスになりながらも個人投資家は預けているお金そのものに手数料利率が掛かり、マイナスが増幅してしまいます。
運用がマイナスになっているのに手数料を払う、これに違和感を感じないでしょうか?
以前は私自身も投資信託を購入していましたが、運用がマイナスになった時も同様に手数料を払うことに違和感を覚えたからです。
なぜなら運用がマイナスになるにも理由があり、投資信託は運用のプロが運用するので安心、と宣伝されますが、そもそもそのファンドマネジャーもサラリーマンなのです。
運用益が出たからといってそこまで給料が上がるような体制ではないのです。
成果が出ても出なくても給料が安定的に入るファンドマネジャーが必死で利益を追いかけて、運用益を出そうだなんて思うはずもなく、そこそこの成績を残しておけば良いわけです。
そこそこの成績を残そうとした結果、運用がマイナスになることはよくあります。
「攻め」の姿勢こそが最大の「守り」となるのは投資の世界では通説です。
運用がマイナスであっても手数料が取れるのが投資信託ビジネスですから、そもそもファンドマネジャーをそこまで成長させることにお金を掛けず、
とにかく公募で出資者を集めることだけに尽力している可能性すらあります。
投資家が増えれば増えるほど、儲かるのが「投資信託」の販売会社(大手金融機関など)です。
この仕組みを理解してから、投資信託の購入は今一度検討してみましょう。
投資信託で儲けた人の話はあまり聞かないのも、この構造が問題となっているのです。
私の周りには少なくともいないです。
ちなみに、信託財産留保額の0.1%、つまり解約金ですが、これは本当に理解不能です(笑)
一番儲かる投資信託は何か?その儲かる確率は?
一番儲かる投資信託はどれになるのでしょうか。
過去10年で考えると、最も良い成績を収めているのはひふみ投信となります。
10年間の平均運用利回りはなんと年率19.5%となります。
年数こそ異なりますが、世界一の投資家・ウォーレンバフェット氏の50年間の平均運用利回りとなる20%と同水準です。
ひふみ投信が調子が良かったのは、藤野英人代表がお家芸である小型・中小株運用で成功していたことが大きな要因です。
最近はテレビで同氏が取り上げられ、応募が殺到したことで大型株で運用せざる得ない状況に陥っています。
結果的に2018年はパフォーマンスを落としており、大型株での実績はまだありません。
パフォーマンスの低下から出資者が減り、小型・中小株運用に切り替えれば、またパフォーマンスが上がる可能性はあるかもしれません。
ひふみ投信が小型・中小株運用をしている頃に出資していれば儲かる確率は高かったかもしれませんが、現在は少し読めない状況ですね。
本当におすすめの投資先は投資信託ではなく?
上記で投資信託販売会社、運用社の儲けの源泉は「手数料」であることを述べました。
つまり、そもそも個人投資家の運用益を増やすにも構造的にそれは困難なのです。
投資信託を販売する金融機関の営業員、運用するファンドマネジャーが悪いのではなく、構造に欠陥があるのです。
であれば、必然的に考えるのはそのような構造ではなく、収益を追い求めてくれる運用先を選べばいいのです。
例えば、私が投資しているヘッジファンドです。
富裕層向けサービス!ヘッジファンドとは何者?わかりやすく簡単に解説。私募(プライベート)ファンド・公募ファンド(投資信託)の違いを理解しよう!!
なぜヘッジファンドが資産運用に適するかというと、その手数料形態にあります。
ヘッジファンドは、絶対収益型、信託手数料は収益が出た時にしか個人投資家から徴収しないのが特徴です。
つまり、ファンドマネジャーは結果を出さなければ取り分が0になるわけです。
その分、運用益を出すために必死に収益を追いかけるわけです。
その結果、リーマンショックなど危機に面しても、柔軟に商品を選び、損失そ最小に抑え、利益すら出してしまうのです。
これが機関投資家、富裕層がヘッジファンドを好む理由です。
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