今回は久々にアクティブ投信ではなく、インデックスファンドについて触れていきたいと思います。
取り上げるインデックスファンドは「emaxis slimシリーズ」の中でも人気の「emaxis slim 先進国株式インデックス」です。
内容としてはニッセイ外国株式にも似ていますが、比較しながら全容を見ていきたいと思います。
emaxis slim 先進国株式インデックスとはどのような商品なのか
「外国株式インデックスマザーファンド」を通じて、主として日本を除く世界主要国の株式に投資を行う。MSCIコクサイ ・インデックス(配当込み、円換算ベース)をベンチマークとし、同指数と連動する投資成果をめざして運用を行う。対象インデックスとの連動を維持するため、先物取引等を利用し株式の実質投資比率が100%を超える場合がある。原則として、為替ヘッジは行わない。ファミリーファンド方式で運用。4月決算。
対象指数はMSCIコクサイ ・インデックスです。
MSCIコクサイ ・インデックスをベンチマークとしているファンドは他にもありましたね。
【ブログ更新】ニッセイ外国株式インデックスファンドをチャートから評価。楽天・全米株式インデックス・ファンド(VTI)& 楽天・全世界株式インデックス・ファンド(VT)と比較するとどれがおすすめなのか?
交付目論見書:https://search.sbisec.co.jp/v2/popwin/info/connect/fund/0331917200000011.pdf
[emaxis slim 先進国株式インデックス]
- 設定日:2017.02.27
- 純資産:1306.78 億円
- 決算日:4月25日(年1回)
[商品分類]
- 単位型・ 追加型:追加型
- 投資対象 地域:海外
- 投資対象資産 (収益の源泉):株式
- 補足分類:インデックス型
[属性区分]
- 決算頻度:年1回
- 投資対象 地域:グローバル(日本を除く)
- 投資形態:ファミリー ファンド
- 対象インデックス:その他(MSCIコクサイ・インデックス)
ファンドの目的
日本を除く先進国の株式市場の値動きに連動する投資成果をめざします。
日本を排除して、高いリターンを目指すインデックスファンドです。
日本の株式市場の成長を諦めている人が購入するファンドといえます(日本人としては少し悲しい)。
MSCIコクサイ・インデックスは日本を除く先進国の株価動向を示すインデックスです。(とにかく日本を除いていくその揺るぎない決意は賞賛者です)
「MSCIコクサイ・インデックス」は、日本を除く先進国の株価動向を示す代表的なインデックスです。日本を除く先進国22ヵ国に上場する大・中型株を構成銘柄の対象としており、時価総額でみて市場の約85%をカバーしています。浮動株※ベースの時価総額加重平均で算出されており、組入銘柄の見直しは2月、5月、8月、11月末の四半期に一度実施されます。
あまり重要ではありませんが、ファンドの仕組みとしては以下の通りです。ベビーファンドに個人投資家は投資をし、ベビーファンドがマザーファンドに出資し、マザーファンドが実際の運用母体となります。
分配方針は以下の通りとなっています。
● 年1回の決算時(4月25日(休業日の場合は翌営業日))に分配金額を決定します。
● 分配金額は委託会社が基準価額水準、市況動向等を勘案して決定します。ただし、分配対象収益が少額の場合には、分配を行わないことがあります。
決算次第ということですね。
過去の分配実績はまだありません。
それでは、ポートフォリオの中身を一応確認した上でパフォーマンスを見ていきましょう。
投資ポートフォリオ
MSCIコクサイ・インデックスをベンチマークにしているので、同インデックスと基本的には中身は変わりません。
■主要な資産の状況
経済大国アメリカに思いっきり資産を振っています。
組み入れ上位銘柄には世界一の時価総額を誇るアップル、次いでマイクロソフト、アマゾン、FACEBOOKとGAFAMが続きます。
Googleだけは組み入れが8、9位になっていますね。
むしろインデックスファンドではなくこの5銘柄に投資していればいいのでは・・・?と思ってしまいますが、個別株は何が起きるのかわかりません。
アメリカ以外の資産も組み入れヘッジし、何か緊急事態あった時の組み入れもファンドに任せる方が良いですね。
いずれにせよ、良いポートフォリオ、というか王道のポートフォリオで申し分ないと思いました。
王道のポートフォリオ、とは需給がしっかりしているので株が暴落しても人気の銘柄は株価が復活しますし、何よりも数十年にわたり実績を残してきた企業への信頼は株価の安心材料です。
基準価額、リターン、利回り、パフォーマンス
それでは具体的なパフォーマンスを見ていきましょう。
その前に基準価額を見ていきましょう。
基準価額は、その投信がパフォーマンスを上げているのかどうかをパッと判断できます。
まだ3年と経たない商品ではありますが、参考程度に見ていきましょう。
設定来、2020年1月にかけて上昇を続けました。
しかしコロナショックで大打撃を受け、その後はその打撃を回復しつつあります。
まだ回復しきっていないですね。
年 | 1年 | 3年(年率) | 5年(年率) |
トータルリターン | 8.56% | 5.98% | -- |
カテゴリー | 4.66% | 2.03% | -- |
順位 | 42位 | 23位 | -- |
%ランク | 24% | 15% | -- |
ファンド数 | 175本 | 158本 | -- |
標準偏差 | 23.8 | 18.53 | -- |
カテゴリー | 26.72 | 20.6 | -- |
順位 | 67位 | 55位 | -- |
%ランク | 39% | 35% | -- |
ファンド数 | 175本 | 158本 | -- |
シャープレシオ | 0.36 | 0.32 | -- |
カテゴリー | 0.25 | 0.15 | -- |
順位 | 41位 | 21位 | -- |
%ランク | 24% | 14% | -- |
ファンド数 | 175本 | 158本 | -- |
トータルリターンは直近1年は8.56%、3年は5.98%となっています。
まずまずの成績ですね。直近1年は米国金融相場の影響でしょう。アップルやアマゾンの株は暴騰しました。
総じて、積み立てをする対象のインデックスファンドとしては悪くないと思いました。
但し、標準偏差は意外と18.53、23.8と高めなので(新興国に投資をするVWOは18)ある程度のリスクは残されていることは留意しておきましょう。
私であれば、同じリスクを取るのであれば米国100%のVTIに投資しますが、米国1本は不安、少し安心して見ていたいという人がこちらのファンドを選べば良いと思います。
購入方法 解約方法 手数料
最後に買い方、売り方、手数料を見ていきましょう。
買い方、売り方ともに楽天証券やSBI証券でサクッと購入可能です。
つみたてNISAで運用するのもありです。
コツコツと積み上げていく型のインデックスファンドです。まとまった資金があるひとは、またそれは他のファンドで運用しましょう。
手数料は購入、解約ともにかかりません。以下の信託報酬のみです。
特段高くもなく、安くもなくという水準です。
信託報酬 (税込)/年:0.1023%以内
まとめ
コツコツと老後に向けて積み立てていくには良いファンドでした。
インデックスファンドは、ニッセイやたわらノーロードなど多々ありますが、正直あまり変わりません。
米国にBETするのであればemaxis Slim S&P500、VTIなど、先進国と切りたいのであれば今回のファンドなど、新興国であればVWOなど、今後の経済の見通しをしっかり自分で考えて投資を実行していきましょう。